鉄分~ミネラル成分の1つです~
●鉄分とは
鉄分は体の中に約3gあるそうです。
そのうちの約65%は血液中のヘモグロビンの構成成分。
たんぱく質と結合しているヘム鉄:肉や魚などの動物性食品に多く含まれる。
ヘム鉄以外の無機鉄を非ヘム鉄:植物性食品に多く含まれる。
●鉄分の吸収と働き
食品中に含まれる鉄分のうち、ヘム鉄は還元型であるため、たんぱく質が結合したそのままの形で十二指腸から空腸上部で吸収されます。
非ヘム鉄はそのままの形では吸収されず、還元された後、吸収されます。
吸収された鉄分、たんぱく質(アポトランスフェリン)と結合してトランスフェリンとなり、血液に乗って体中に運ばれます。
輸送された鉄分は、ヘモグロビンとなって酸素の輸送に関与します。
●鉄分の1日の摂取基準量
鉄分は不足しやすい栄養素
1日に必要な鉄分の推奨量
8~29歳の女性:6.0㎎
30~69歳の女性:6.5㎎
70歳以上の女性:6.0㎎
18~29歳の男性:7.0㎎
30~69歳の男性:7.5㎎
70歳以上の男性:7.0㎎
食事摂取基準の上限量は・・・
女性では18歳以上で40㎎
男性では18~29歳で50㎎、30~49歳で55㎎、50歳以上で45㎎とされています。
●鉄分が不足すると・・・
鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血になります。
貧血の症状として体が重い、息がきれる、顔色が悪い、疲れやすいなどが上げられます。
貧血予防のためには、鉄分だけを補えばいいというわけではありません。ヘモグロビンは鉄とたんぱく質が結合してできています。
そのため、たんぱく質の摂取。また、赤血球の合成に必要な、ビタミンB12や葉酸の摂取も必要と言われています。
●鉄分を過剰摂取すると・・・
通常の食事では過剰摂取になることはありませんが、サプリメントなどによる過剰摂取も問題です。長期にわたり過剰に摂取しつづけると鉄沈着症を発症する恐れがあります。また、非ヘム鉄サプリメント摂取で便秘、胃部不快感など副作用も報告されています。
●鉄分を多く含む食品
鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。全体的に、鉄分は吸収率が低いミネラルですが、鉄分の中でも吸収の良いヘム鉄は、レバー、魚介類などに多く、非ヘム鉄は、きくらげ、のりなどの海藻類などに多く含まれます。
<鉄が豊富な食品>
①バジル
②タイム
③こんにゃく/赤こんにゃく
④あおのり
⑤あゆ(天然、内臓、焼き)
⑥かわのり
⑦ひじき
⑧いわのり
参考資料
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-tetsu.html
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