【介護】食事・食形態について
食事は楽しみの1つ。
でもどうしても年を取ったり、病気をしたときに思うように飲み込めなくなったり、噛み切ることが出来ることができず誤嚥の原因に・・・。
それを防ぐにはどうすればよいのか。
食事形態について考えてみます。
●高齢者食とは
加齢に伴って起こる体の変化に適応した食事を高齢者食と言うようです。工夫して料理することで普通食と同じような食事を摂ることができます。
①食べやすさを工夫(飲み込みやすい大きさや柔らかさにする)
②唾液量を補う食事(水分を補う料理にする)
③香り、形状、および盛り付けの工夫(食欲・食事量低下を防ぐ)
歳を重ねることで噛む力や飲み込むが低下しても、必要に応じひと口サイズに切って食べやすくしたり、食欲が低下しやすい人に見た目(彩り、形、盛り付け)の工夫や、匂いで刺激して「おいしそう」と思ってもらえるようにすることが大切になります。このような1つ1つの工夫により高齢者の低栄養を防ぐきっかけとなります。
●介護食とは
介護食は高齢者食よりもさらに食べやすく、誤嚥を防ぐための食事形態が重要。
①やわらかさを調整し、かみやすい食事
②口の中でまとまりやすく、飲みこみやすい食事
③病気(糖尿病、腎疾患など)に配慮した食事
介護食は、高齢や病気などで食べる機能が低下した方にとって、それを補ってくれる食事になる必要があります。
咀嚼(噛む力)や嚥下機能(飲み込む能力)などの食べる機能が低下しても「おいしい」と食べることができる食事であることで、食事を楽しむことができるようになります。
食事は口から取り入れますが、口を大きく開けるにもモグモグと咀しゃくをするにも口の周辺にある筋肉を活用しながら食べます。
<咀嚼しやすい食事のポイント>
固さ:噛みやすい、つぶしやすい固さ。
大きさ:食べ物の固さによって大きさを調整。
まとまりやすさ:口の中でまとまりのある方が食べやすく、喉の奥に送り込みやすい。
調理方法:蒸す、煮るなど食材に水分を含めふっくらとやわらかく。
<嚥下しやすい食事のポイント>
まとまりやすさ:口の中や喉に残らない工夫。
喉の通りやすさ:食べ物がまとまり喉の奥に送り込まれるような工夫。
パサつかない:パサついて口や喉に残らなような、まとまりのある工夫。
●介護食の食材について
<食材選びに注意が必要な食材>
まとまりのないもの:ひき肉、卵焼きなどは口の中に残りやすい。
弾力のあるもの:高野豆腐、こんにゃくはかみにくく、そのまま飲みこんでしまうことも。
不均等な硬さのもの:天ぷらなどの衣、ナッツ類は硬さが一定でなく欠片が口の中に残りやすい。
パサついたもの:パンやクッキーなどは水分がとられやすく食べ物が飲みこみにくい。
水分の少ないもの:ふかした芋など芋類は水分が少なく、喉に詰まり易い。
平らでかみにくいもの:海苔やわかめなど平らで口の中や喉に付着し詰まり易い。
<介護食に活用しやすい食材>
魚の場合:身がしまり硬くなる脂ののった魚がおすすめ。例:まぐろ、かれい、ぶりなど。
肉の場合:脂身のある薄切り肉がおすすめ。例:牛肉・豚肉のロースやばら肉など脂身のスライスなど。
卵の場合:やわらかい炒り卵のように調理すると食べやすくなる。
大豆製品の場合:絹ごし豆腐、ソフト木綿豆腐がおすすめ。
野菜の場合:かぼちゃ、長芋、トマト、なすび、冬瓜、かぶら、大根、野菜の葉部分など
粘りのある食べやすい食材:納豆、なめ茸、モロヘイヤ、とろろ昆布、オクラなど