【情報】酩酊と泥酔の違い
お酒を飲んで動けなくなったり、記憶を失ったりしたことはありますか?
酔い方にもいろいろありますが、“泥酔”と“酩酊”の違いって分かりますか?
同じ意味なのか、酷い酔い方はどちらなのか?
●酩酊とは?
酩酊とは、お酒を飲んで酔っ払った状態を言うとの事。
その酔っ払った状態にも、6段階あるようです。
<酔い方の6段階>
①爽快期:陽気になる
②ほろ酔い期:ほろ酔い気分になる
③酩酊初期:気が大きくなる
④酩酊期:千鳥足になる
⑤泥酔期:上手に立てない
⑥昏睡期:ぐったりとしてゆすっても起きない
<酩酊の具体的な症状>
・正常に歩けない。千鳥足になる
・同じことを何回も言う
・吐き気、嘔吐
・呼吸が早くなる など
<一般的な飲酒量の目安(個人差はあり)>
・日本酒だと4~6合分
・ビール中瓶だと4~6本分
・ウイスキー・ダブルだと5杯分
酩酊歩行とは
お酒(アルコール)を摂取することで麻酔作用が起こり、脳を麻痺させてしまいます。
酩酊状態まで酔いが進むと小脳に影響を及ぼし、運動やバランス感覚、平衡感覚機能が低下します。
その結果、正常に歩く事ができなくなり、千鳥足になります。この状態を“酩酊歩行”と言います。
●酩酊と泥酔の違いは
①泥酔とは
“泥酔”とは、周りは理解できなくなるくらいまで酔った状態。 酩酊よりも酔いが進んだ状態を言います。
<泥酔の症状>
・立つことができない。
・意識がもうろうしている。
・言っていることが支離滅裂になる。 など
アルコールの作用が記憶を司る部位まで影響するため、記憶が無くなってしまうこともあります。
また、生命にも関わる状態にもなってくるため注意が必要です。
②泥酔と酩酊
それでは「酩酊」と「泥酔」は具体的にどのように違うのでしょうか。表にして比べてみましょう。
酩酊:0.15以上0.30未満(血中アルコール濃度(%) )
泥酔:0.30以上0.40未満
<一般的な飲酒量の目安(個人差はあり)>
酩酊
・ビール:4~6本程度
・日本酒:4~6合程度
・ウィスキー・ダブル:5杯程度
泥酔
・ビール:7~10本程度
・日本酒:7合~1升程度
・ウイスキー・ボトル:1本程度
<全身症状>
酩酊
・フラフラと千鳥足になる
・何度も同じことを言う
・呼吸が速くなる
・吐き気、嘔吐がおこる
泥酔
・立つことができない
・意識がもうろうとする
・言葉が支離滅裂になる
●お酒を以外でも酩酊に
①酩酊症
この病気は、カンジダという酵母菌が活発化することで、体の中でアルコールを作ることで起こる病気です。
体の中でアルコールが勝手に作られてしまうため、食事後に原因不明のめまいや吐き気などの症状も起こるため、お酒を飲んでなくても酔ってしまう状態になる病気になります。
②睡眠酩酊
睡眠酩酊は、睡眠に関係します。何らかの理由で睡眠時間が短い日が連日続くことで、アルコールを摂取した時の様に脳に影響が出てきます。そのため、朝起きた時に頭が混乱する、ぼんやりするなど精神的に不安定な状態になります。
また、日中の注意力や集中力が低下するなどして、仕事の作業効率が悪くなったり、車の運転などはリスクが高くなります。
●酩酊状態にならないようにするポイント
①イッキ飲みをしない
大量のアルコールが短時間で体内に入ると、肝臓でのアルコール分解が追いつかないため、血液中のアルコール濃度が高くなり、酩酊状態になる前に“昏睡状態”になり、急性アルコール中毒になる危険性が高くなります。
②年に応じて飲み方を変える
肝臓の機能は30代から徐々に低下していきます。
そのため、アルコールを分解しづらくなるため酔いやすくなります。また、アルコールを分解するのに必要な水分も加齢とともに減ってきます。そのため、年を取るにつれてアルコールを分解できず、体内のアルコール濃度が高くなりやすくなります。
③薬とお酒を一緒に飲まない
お酒と同様に薬も肝臓で分解されます。そのため、薬とお酒を一緒に飲むと肝臓にかなりの負担をかけます。その結果、アルコールを分解するスピードも遅くなり、酔いが進むリスクが高まります。
また、アルコールによって薬の効果が出すぎてしまうことがあるため注意が必要です。