【情報】ブレインフォグとは
ブレインフォグとは
ブレインフォグは、頭の中が混雑(もやもやする感じ)し思考や集中力が鈍くなる現象。情報処理が難しく感じ、記憶や判断に影響を与えることがある。ストレス、睡眠不足、栄養不良、慢性疲労などが原因で起こることが多く、うつ病や不安障害とも関連がある。
※ブレインフォグは、医学用語として定義されているわけではなく、「脳の霧」という症状だと考えられている。そのため、病気として診断されるわけではない。
ブレインフォグの原因
ブレインフォグの原因については、はっきりと詳しいことは分かっていないが、ストレス、睡眠不足、栄養不良、慢性疲労などが原因で起こることが多く、うつ病や不安障害とも関連があると言われている。
脳に負荷をかけることが原因
現代において、スマートフォンやタブレット、パソコン、ゲーム機などの通信機器が1つの原因だといわれている。これらは、見ているだけで常に情報がどんどん頭の中に入っていきます。自分が意識していない情報を無意識に目から脳に伝わり、脳に負荷をかけてしまうため、ブレインフォグを引き起こすと考えられる。
社会生活の中で抱えるストレスが原因
また、社会生活の中で職場の人間関係や仕事の負担、家庭における何かしらの問題などで強いストレスを抱える人も多い。そのストレスや不安な状態が続くと、睡眠不足や食欲不振などを引き起こす可能性があり、ブレインフォグも同時に発症している場合がある。ストレス発散のために、喫煙やアルコールの摂りすぎなど不摂生な生活をしてしまうと、さらにブレインフォグが発現するリスクも高まる。
抗うつ薬の服用が原因
ブレインフォグを発症している人の中には、抗うつ薬を飲んでいる方もいると言われている。抗うつ薬などの薬物治療により、うつ病の症状を改善させる他にも、何かしらの影響を脳に与えている。抗うつ薬の服用や、うつ病に対するお薬を減量したときにブレインフォグが見られるという場合もある。
ブレインフォグの特徴や症状
ブレインフォグの症状として、「頭の中に霧やモヤがかかったように、ぼんやりとしてしまい、考えることや集中することが難しい状態」が挙げられる。また、その症状がどのくらい続くのかは個人差があり、治療が必要なレベルなのか経過観察で大丈夫なレベルかは人によって違う。。
具体的な特徴・症状
集中しようとするほど、頭がぼんやりしてしまう
相手の話が入ってこない スムーズな会話ができない
物事を開始する、行動するのに時間がかかる
マルチタスクができない
考えごとをしていても、情報が散らばってまとまらない
頭が冴えない
焦点を合わせることが難しい 物事を覚えたり、思い出したりすことが難しい
良い言葉が思いつかない
これらの症状は、もちろん人によって出現も症状の程度も様々。そして、どの症状も「本人の認識、感覚」の問題であり、周りからみたら「怠けている」「だるそうにしている」と、マイナスな印象を与えてしまうこともある。
ブレインフォグの診断
ブレインフォグは、病気として診断できず、何かしらの原因によって引き起こされる、症状の一つだと考えられる。たとえば、「物事を覚えたり、思い出したりすることが難しい」「忘れっぽい」といった認知機能の低下が主な症状の場合、ブレインフォグが発症しているのか、それとも認知症やうつ病のような精神疾患が隠されているのか。判断できる情報を医師に伝えることで、より正確に判断できる。
ブレインフォグを引き起こす可能性がある病気
慢性疲労症候群
睡眠障害(不眠症・過眠症)
PMS(月経前症候群)・PMDD(月経前不快気分障害)
ADHD(注意欠陥多動性障害)
ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
適応障害
不安障害
うつ病
双極性障害
アルコール・薬物依存 など
ブレインフォグの治療法
ブレインフォグの治療法は、生活習慣の改善とTMS治療(磁気刺激治療)の2つがあるよう。
ブレインフォグの原因は、脳の疲労やストレス、睡眠不足や生活習慣の乱れなどが挙げられる。そのため、食事や睡眠のような生活習慣を見直すことや、脳疲労やストレスなどの負担がかからない生活を送ることが大切になる。
また、症状の中にある「思考力の低下、集中力の低下」などは、脳の神経ネットワークが偏りを引き起こすことで発症していると考えられる。そこで、TMS治療(磁気刺激治療)を施すことで、脳のネットワークを調整しブレインフォグの改善が期待できるといわれている。
この治療は1回で終わる治療ではなく、医院にもよりますが合計で30回ほどの治療が必要と言われており、通院する必要。ただ、効果的な治療法としてブレインフォグ以外のうつ病や不安障害などの症状を治療する、薬物を使わない治療法として世界中で普及されている治療法となっているようである。
まとめ
ブレインフォグは医学的に定義されているものではないため、症状は多岐に渡る。慢性的に症状が続くようであれば精神疾患の可能性を疑い、専門機関を受診したほうが良い。