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2008年から作業療法士をしています。医療福祉の情報や病気、怪我、体験談なども書いていきたいと思います!! よろしくお願いします。

血液検査結果の見方【情報】

血液検査結果の見方

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血液検査は誰でも1回はしたことがあると思います。

血液検査の紙に基準値や説明文も書いてあったりするんですが見ますか??

多くの人が値が高いか低いかしか見ないと思います。

今回は一般的な血液検査の項目・基準値・説明をまとめてみました。

 

 

血液とは⇩

www.ohashi1212.com

 

 

 

この基準値は正常値ではありません‼

検査結果は総合的に見て判断する必要があります。
また、ここに表記している基準値は測定方法や測定機器などにより基準値に違いが見られる場合があります。気になることがあれば病院で相談しましょう。

 

 

血液学検査

<白血球数(WBC)>

白血球は細菌やウィルスなどから感染を防ぐ役割。

白血球数(WBC) 基準値 3000~9000μl 

高い時:急性感染症などの炎症やストレス、白血病など
低い時:薬の副作用、再生不良性貧血など

 

<赤血球数(RBC)・Hb(ヘモグロビン)・Hct(ヘマトクリット)>

赤血球の数が減ると酸素の運搬機能が低下し貧血を起こす。

ヘモグロビンは赤血球中にある鉄を含む血色素。体中に酸素を運ぶ役割がある。

ヘマトクリットは血液中の赤血球が占める割合。3つとも貧血の検査の指標。

赤血球数(RBC) 基準値:400~570万個/μl

Hb(ヘモグロビン) 基準値:13~17g/dl

Hct(ヘマトクリット) 基準値:36~48%

高い時:多血症、脱水状態など
低い時:鉄やビタミンB12、葉酸の欠乏、腎臓障害による貧血、再生不良性貧血、悪性腫瘍など 

 

<PLT(血小板数) >

出血したときに血を止める役割。

PLT(血小板数)  基準値:11万~34万/μl

高い時:炎症や、多血症、白血病など 
低い時:紫斑病、再生不良性貧血、白血病、肝硬変など

 

 

生化学検査

<総蛋白・アルブミン・A/G比>
血清中の蛋白質はアルブミンとグロブリンに分かれる。アルブミンは血液中で最も多い蛋白質で肝臓で作られる。
アルブミンとグロブリンを合わせたものが総蛋白、その比がA/G比
グロブリンは細菌やウィルスからの感染防止、血液の凝固因子、鉄や銅などの運搬をする蛋白の総称。

TP(総蛋白)基準値:6.5~8.3g/㎗

高い時:脱水状態による血液の濃縮、グロブリン蛋白異常等

低い時:栄養不良、肝臓障害、ネフローゼ等の腎臓疾患、慢性消耗性疾患

Alb(アルブミン)基準値:3.8~5.3g/㎗

低い時:肝臓障害、ネフローゼ等腎障害、栄養不足、慢性消耗性疾患等

A/G比(エージー比)基準値:1~2

低い時:肝臓障害、ネフローゼ等腎障害、栄養不足、慢性消耗性疾患、多発性骨髄腫等

 

<総ビリルビン・直接ビリルビン>
ビリルビンは血液中のヘモグロビンから作られた色素。最初に間接型となり肝臓で直接型に代わり胆汁中に排泄。血液中には両方が存在し、直接型と間接型を合わせて総ビリルビンといいます

T-Bil(総ビリルビン)基準値:0.3~1.2㎎/㎗

高い時:肝臓や肝胆道系疾患、溶血性貧血、新生児等

D-Bil(直接ビリルビン)基準値:0.1~0.4/㎗

高い時:胆道閉鎖や肝臓病による黄疸

 

<AST(GOT)・ALT(GPT)>

肝臓・心臓などに多く含まれているアミノ酸代謝酵素。肝臓や心臓機能の検査

AST(GOT) 基準値:8~40IU/L

高い時:肝臓疾患、心筋梗塞などの心臓疾患等

ALT(GPT) 基準値:5~40IU/L

高い時:肝臓疾患、心筋梗塞などの心臓疾患等

 

<LDH>

糖代謝酵素で、全身の組織に分布。主に各種疾患の有無を調べるためのふるい分け検査。

LDH 基準値:115~229IU

高い時:肝臓、閉塞性黄疸などの肝臓や胆道の病気、肺や腎臓の病気等

 

<ALP(アルカリフォスファターゼ)>

アルカリ化でリン酸化合物を分解する酵素。肝臓や骨・小腸に多く含まれ、肝臓から胆汁中に排泄されるため肝臓やその流出経路に異常があるかどうかわかる。

ALP(アルカリフォスファターゼ) 基準値:109~321IU/L

高い時:肝炎、閉塞性黄疸など肝臓や胆道の病気、骨疾患、悪性腫瘍等

 

<γ‐GTP>

肝臓の胆管や胆道の細胞に多く含まれているアミノ酸代謝酵素。アルコールに敏感に反応

γ‐GTP 基準値:男:10~68 女:6~48IU/L

高い時:多量飲酒者、アルコール性肝障害、胆道閉塞等

 

<Ch-E(コリンエステラーゼ)>

肝臓で作られる酵素。作られた後は血液中に放出され、その量は肝臓の蛋白合成量と比例。

Ch-E(コリンエステラーゼ)基準値:207~463IU/L 0.6~1.3ΔpH

高い時:ネフローゼ症候群、甲状腺機能亢進症、栄養過多など

低い時:肝臓障害、栄養障害等

 

<CPK>

骨格筋や心筋など筋肉に多く含まれている酵素。筋肉に障害があると高くなる。

CPK 基準値:男:62~230IU/L 女:45~183IU/L

高い時:運動の後、筋肉注射の後、筋肉疾患、心筋梗塞など

 

<AMY(アミラーゼ)>

澱粉など糖類を分解する酵素。膵臓や唾液腺に多く含まれる酵素。

AMY(アミラーゼ) 基準値:37~125 IU/L

高い時:膵臓炎、唾液腺炎など

 

<GLU(グルコース・血糖)>

血糖値のこと。食事により血糖値は大きく変化。正常では200mg/dlを超えることはない。

GLU(グルコース・血糖) 基準値:69~110㎎/㎗

高い時:糖尿病、副腎皮質や甲状腺など内分泌異常、妊娠、ストレス等

 

<HbA1c(ヘモグロビンえーわんしー)>

ヘモグロビンとブドウ糖が結合したもの。血糖値が高くなると増加。過去1~2か月の血糖値の平均的な状態を見ることができる。

HbA1c 基準値:69~110㎎/㎗

高い時:糖尿病など

 

<Na(ナトリウム)・K(カリウム)・Cl(クロール)>

ナトリウムは体の水分調節。

カリウムは筋肉や神経の働き。

クロールは体内の各組織に酸素を供給する上で役割を持っている。

この検査では、体液中のイオン濃度を調べバランスの崩れを見る。

Na(ナトリウム) 基準値:136~145mEq/L

K(カリウム) 基準値:3.5~4.8mEq/L

Cl(クロール) 基準値:100~110mEq/L

脱水状態、腎炎、腎不全、副腎皮質機能異常、尿崩症など

 

<CRP>

炎症や感染、組織の損傷があった時に血液中に増える蛋白。

 CRP  基準値:0~0.3㎎/㎗

高い時:炎症や感染があるとき。

 

<TG(中性脂肪)>

高くなるとコレステロールと同様、動脈硬化の危険因子となる。食事の影響を受けやすく、早朝空腹時に検査することが必要。

TG(中性脂肪)基準値:30~150㎎/㎗

高い時:脂質異常症、肥満、過食、糖尿病等

 

<T-CHO(総コレステロール) >

血液中のコレステロール値。善玉コレステロールのHDLコレステロールと悪玉コレステロールのLDLコレステロールに分かる。高くなると動脈硬化などの生活習慣病の危険因子となる。

T-CHO(総コレステロール)  基準値:125~225㎎/㎗

高い時:脂質異常症、肥満、糖尿病、脂肪肝等 
低い時:肝臓疾患、栄養不良など 

 

<HDL-C (善玉コレステロール)>

悪玉コレステロール(LDL-C)を取り除き動脈硬化を防ぐといわている。

HDL-C   基準値:男:32~87㎎/㎗ 女:40~103㎎/㎗

高い時:脂質異常症
低い時:喫煙、肥満、運動不足など 

 

<LDL-C (悪玉コレステロール)>

動脈硬化の危険因子。

LDL-C  基準値:70~139㎎/㎗

高い時:脂質異常症、喫煙、肥満、運動不足など

 

<BUN(尿素窒素) >

蛋白質は体内でエネルギーとして利用された後肝臓で尿素に変えられ腎臓から尿中に排泄。腎臓の機能を見る検査。

BUN(尿素窒素)  基準値:7.5~20㎎/㎗

高い時:糸球体腎機能低下、高タンパク接種、感染症など 
低い時:低蛋白接種、多尿

 

<CRE(クレアチニン) >

筋肉に含まれる成分で、毎日一定量が老廃物として、腎臓でろ過されて尿中に排泄。腎臓の働きが正常かどうかを見る。

CRE(クレアチニン)  基準値:男:0.6~1.1㎎/㎗ 女:0.4~0.9㎎/㎗

高い時:腎機能障害

 

<UA(尿酸) > 基準値:男:3.5~7.5㎎/㎗ 女:2.5~6.5㎎/㎗

プリン体という物質は体の中で最終的に尿酸に変えられて尿中に排泄。濃度が高くなると関節などに尿酸が沈着し痛風発作が起きやすくなる。

UA(尿酸)  基準値 M:3.5~7.5㎎/㎗  F:2.5~6.5㎎/㎗

高い時:痛風など高尿酸血症、腫瘍など

 

<Fe(鉄)>

貧血の病態把握を行うための基本的な検査。鉄は赤血球のヘモグロビンを構成する元素。欠乏すると貧血を起こす。

Fe(鉄) 基準値 男:54~200㎎/㎗ 女:48~154㎎/㎗

高い時:肝硬変、再生不良性貧血など

低い時:鉄欠乏性貧血、慢性炎症性疾患、悪性腫瘍など

 

 

最新の血液検査はガンも見つけられるようになるようです⇩

血液1滴、早期がん見逃さず 20年にも検査が実用化|ヘルスUP|NIKKEI STYLE

 

参考資料

https://www.kokuho-hp.or.jp/medical_care/busho/kensa/78