OT【作業療法】のブログ~医療・介護福祉・リハビリ~

2008年から作業療法士をしています。医療福祉の情報や病気、怪我、体験談なども書いていきたいと思います!! よろしくお願いします。

反射~それはどんな反応~【情報】【リハビリ】【学生】

反射

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1.反射とは?

反射とは、動物の生理作用のうち、特定の刺激に対する反応として意識される事なく起こるものを指す。普通、反射という言葉を使う対象は意識の存在が(曖昧にではあっても)確かめられる脊椎動物に限られる。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/反射_(生物学)

 

熱い物に手を触れると手を引っ込める。

これが1つの反射です。

 

<反射の流れ>

通常の反応は、感覚や命令は次のような経路で伝わります。
感覚器官→感覚神経→ 脊髄→脳→脊髄 →運動神経→筋肉

 

反射の経路は?

感覚器官→感覚神経→ 脊髄→運動神経→筋肉

 

 

2.反射のいろいろ

表在反射

表在反射とは、皮膚・粘膜への刺激により、刺激した周りの筋が収縮する反射。

 

角膜反射:角膜にものが触れると目が閉じる。

くしゃみ反射:鼻の粘膜をこよりなどでくすぐるとくしゃみが出る。

咽頭反射:咽頭後壁の粘膜を強く押すと吐き気を起こす。

腹壁反射:腹壁の片側を先の鈍い針などで引っかくと、腹壁の筋が収縮して、臍が刺激された側に動く。

挙睾筋反射:大腿の内側を鈍い針などでこすると、刺激された側の睾丸が挙上する。

足底反射:足の裏を鍵などでこすると、母趾が屈曲する。常にバビンスキー反射と関連付けて語られるので、詳しくはそちらの記事を参照されたい。

 

体性反射

腱反射
腱反射とは、腱や骨の突端を叩くとそれが刺激となり、筋が収縮する反射。

医師などが診察する時に患者の反射を見るときは、打腱器を使って刺激を与える。


上腕二頭筋反射
肘窩(肘の曲がるところのくぼみ)にある橈骨に付く上腕二頭筋腱を叩くと、上腕二頭筋の収縮により肘関節が屈曲する。

上腕三頭筋反射
肘頭の上(肘の骨)にある尺骨に付く上腕三頭筋腱を叩くと、上腕三頭筋の収縮により肘関節が伸展する。

膝蓋腱反射(大腿四頭筋反射)
膝蓋骨の下にある膝蓋靭帯を叩くと、大腿四頭筋の収縮により膝関節が伸展する。

アキレス腱反射(下腿三頭筋反射)
かかとにあるアキレス腱を叩くと、下腿三頭筋の収縮により足関節が底屈する。

<その他>

橈骨反射
腕橈骨筋反射
回内筋反射(円回内筋反射、尺骨反射、橈骨回内筋反射)
下顎反射
頭後屈反射
眼輪筋反射
胸筋反射
腹筋反射
下肢内転筋反射
膝屈筋反射
吸息反射  など

 

 

病的反射

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病的反射は、定義から言うと腱反射または表在反射に分類できる。しかし、成人などで起こると異常であることから、病院などの検査として扱われることが多い。乳児期には起こるが徐々に脳が発達し把握反射や吸引反射ななどは出現しなくなる。

 

把握反射
赤ん坊が手に触れたものを握る反射。

吸引反射
乳児が唇を刺激されると、母乳を飲むような動き。吸啜(きゅうてつ)反射とも言う。成長と共に、消失する反射の1つで。成人で起こると異常。

トレムナー反射
中指先端(爪先)手掌面を強くはじくと、はじいた側の親指が屈曲する。健常でも起こることもあるが、片側性だと異常の可能性が大きいと言われている。

口とんがらし反射
クヴォステック徴候

ホフマン反射(ホフマン現象)
ワルテンベルグ指屈曲反射
ワルテンベルグ徴候
トルソー徴候
強制把握反射
手掌下顎反射
緊張性足底反射

バルサルバ反射
バルサルバ効果:呼吸を止め力むことで、筋緊張が高まり想像以上の力が出たり、血圧が上昇したりする生理現象。

バルサルバ機構:直腸筋、腹筋、声帯、口唇などの筋緊張が、容易に、反射的に起こることをバルサルバ反射。呼吸や発声、自律神経(心拍、血圧など)に病的な症状を引き起こすことがある。吃音症がその1つ。

 

参考資料

ウィキペディア

 

 

レクリエーション~苦手なレクを好きにろう 例題編~【リハビリ】

レクリエーション③

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そもそもレクリエーションとは・・・?

心や身体の疲れを回復するために余暇として、楽しむことを目的に行われる活動です。

 

<レクリエーションの目的>

①療養生活に 憩いとゆとりを持つ

②人とのかかわりを広げ、仲間を作る

③自主的に楽しめるようにする

④ストレスを発散する

⑤現実的な体験をする

⑥体力の回復、維持、改善をする

 

1.玉入れ

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<人数>

・1グループ(二人組み)を4~5グループ作る。
・全体の人数:10人程度

<場所>

・障害物がない室内、玉が投げられるほどの場所

<内容>

・二人一組を作り、玉を新聞紙で作ってバケツに向かって玉を投げる。
(玉は一人五つほど作ってもらう。)
・一人が五つずつ玉を投げ、バケツに入った玉の数で勝敗を決める。
・これを数回繰り返すが、少しずつバケツの距離を遠くしていく。
・玉は参加者に作ってもらう。できない場合はできる人に作ってもらったり、スタッフが手伝う。

<必要な道具>

・新聞紙(1日分を5~7枚分)

・椅子(参加人数分)

・バケツ(1つまたはグループ分)

<観察ポイント>

①目標物に狙いをつけられるか。

②目標地点までの距離の測定が認知できるか。

③握る、投げる、目と手の協調などが取れ、目標物までボールが届くか。

④入った玉の数などを計算できるか。

⑤グループ内での相談や交流はあるか。

<目的と意義>

①上肢機能の維持・改善

②目と手の協調性改善

③精神機能の維持・改善

④対人関係の改善

⑤巧緻動作の維持・改善

<評価>
身体面:上肢機能・体幹機能、座位・立位機能(バランス、耐久性・持久性)

精神面:集中力、認知力、判断力、理解力、関心・興味、意思表示

<効果>

・療養生活にゆとり(憩い)を持つ

・ストレスを発散する。

・人とのかかわりを広げ、仲間を作る。

・体力の回復、維持、改善をする。

 

 

2.ゴルフ

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<人数>

・1グループ10人程度を作る。(全体で20人程度)

・2グループ(1グループは10人ほど)に分かれる。

<場所>

・障害物がない室内、玉が投げられるほどの場所。

<内容>

・新聞紙で玉と棒を作って得点の書いてある的に向かってゴルフのように打つ。

・玉を打つときは、椅子に座って行う。(立ってやりたい人は立ってもらってもよい。腰部に痛みがある人などは参加を控えてもらう。)

・交互に1グループ一人ずつ玉を打ち(一人2回打つ)、合計点数で勝敗を決める。

・玉や棒は参加者に作ってもらう。できない場合はできる人に作ってもらったり、スタッフが手伝う。

・これを数回繰り返すが、少しずつ的の距離を遠くしていく。

<必要な道具>
・新聞紙(1日分を5~7枚分)

・椅子(参加人数分)

<観察ポイント>

①目標物に狙いをつけられるか。

②目標地点までの距離の測定が認知できるか。

③目と手の協調などが取れ、目標物までボールが届くか。

④数や得点などを計算できるか。

⑤グループ内での相談や交流はあるか。

⑥座位・立位バランスや移動動作およびスイング動作時の力の調整はどうか。

<目的と意義>

①上肢機能・体幹機能の維持・改善

②目と手の協調性改善

③精神機能の維持・改善

④対人関係の改善

⑤巧緻動作の維持・改善

⑥道具の使用方法

<評価対象>

身体面:上肢機能・体幹機能、座位・立位機能(バランス、耐久性・持久性)

精神面:集中力、認知力、判断力、理解力、関心・興味、意思表示

<効果>

・療養生活に 憩いとゆとりを持つ。

・自主的に楽しめるようにする。

・体力の回復、維持、改善をする。

・人とのかかわりを広げ、仲間を作る。

・ストレスを発散する。

 

 

3.スリッパ飛ばし

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<人数>

・1グループ10人程度を作る。(全体で20人程度)

・2グループ(1グループは10人ほど)に分かれる

<場所>

・障害物がない室内、玉が投げられるほどの場所。

<内容>

・スリッパを足に履いて、的に向かって飛ばす。

・交互に1グループ一人ずつ(両足のスリッパを飛ばす)スリッパを飛ばし、合計点数で勝敗を決める。

・これを数回繰り返すが、少しずつ的の距離を遠くしていく。

<必要な道具>

・スリッパ(参加人数分)

・椅子(参加人数分)

・新聞紙(的用)

<観察ポイント>

①目標物に狙いをつけられるか。

②目標地点までの距離の測定が認知できるか。

③下肢をうまく使い、目標物までボールが届くか。

④数や得点などを計算できるか。

⑤グループ内での相談や交流はあるか。

<目的と意義>

①下肢機能・体幹機能の維持・改善

②精神機能の維持・改善

③対人関係の改善

④巧緻動作の維持・改善

<評価>

身体面:下肢機能・体幹機能、座位・立位機能(バランス、耐久性・持久性)

精神面:集中力、認知力、判断力、関心・興味、意思表示

<効果>

・療養生活に 憩いとゆとりを持つ。

・ストレスを発散する。

・体力の回復、維持、改善をする。

・人とのかかわりを広げ、仲間を作る。

・自主的に楽しめるようにする。

 

学生時代に考えたものを載せてみました。

懐かしい。

サルコペニア~筋肉を落とすな‼~【介護】【リハビリ】

サルコペニア

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1.サルコペニアとは?

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サルコペニアは、加齢に伴い筋肉の量・強度・機能が低下する状態。

高齢者において一般的な疾患であると言われています。

近年は、糖尿病・骨粗鬆症・免疫力の低下など、健康状態の低下にサルコペニアが存在すると言われており、要介護状態に陥る要因の1つとも考えられています。

 

一次性サルコペニア:加齢が原因で起こるもの。

二次性サルコペニア:加齢以外にも原因で起こるもの。

 

発症メカニズムはまだ完全には解明されていないと言われています。

基本的には…

①低栄養

②ホルモンの変動

③活動性の低下

などの因子があると言われています。

 

 

2.サルコペニアの病態

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筋の萎縮と筋力低下

人の筋肉量は…

40歳を過ぎる頃から、毎年約0,5%ずつ減っていく。

65歳以降になると劇的に減少していく。

80歳頃までに筋肉の30~40%が喪失する。

 

高齢者におけるサルコペニアは80歳代では60歳代に比べておよそ2倍となると言われています。

 

筋萎縮と筋力低下の特徴としては…

女性に多い

②上肢に比べ下肢の筋力低下が著しい

③速筋線維に著しい筋萎縮がみられる (不活動の場合は遅筋線維に優位)

④神経原性の病理的変化がみられる

また加齢に伴う筋萎縮と筋力低下の背景にはサルコペニアによる影響だけでなく、「廃用性筋萎縮」も存在すると言われています。

 

発症要因

活動性の低下

低栄養

③炎症性サイトカイン濃度の上昇

④酸化ストレス

⑤成長ホルモンと性ホルモン

の順に寄与度が高いと報告しています。

 

低栄養

慢性的な低栄養状態では、筋タンパク質が分解され、筋肉の喪失が起こり、その結果、サルコペニアが起こります。

加齢に伴う食事摂取量の減少は、タンパク質・エネルギー栄養障害が起こり、その結果、筋量の減少が起こります。

見た感じでは体重に増減がない場合でも、体重から脂肪を除いた除脂肪体重(LBM)は減少していることがあるため注意必要が必要とのこと。

 

この除脂肪体重(LBM)が低下し始めると…

①免疫能が低下し、誤嚥性肺炎などを合併症にかかりやすくなる。

②LBMが30%以上低下すると歩行困難に。

③さらに座位を保持することすら難しくなり…。

④寝たきり状態になることもある。

 

他の3つは難しすぎて説明できません。ごめんなさい🙇💦

 

 

3.サルコペニアの予防

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1)筋力トレーニング

虚弱な高齢者に対して筋力増強トレーニングを行ったところ、90歳以上の超高齢者であっても筋力増強効果が得られるとの研究報告もあるとのこと。

運動のどう継続していくかが重要な課題。

長期に渡って高齢者が実行可能な運動やセルフエクササイズ、実施環境についての工夫などが必要となります。

 

2)栄養管理

加齢に伴って食事摂取量が低下します。

サルコペニアにおける栄養改善策として、必須アミノ酸や分枝アミノ酸の投与が注目されていいます。

アミノ酸を摂取するタイミングは運動直前のほうが骨格筋タンパク質の蓄積効率が高いと報告されています。

 

3)ビタミンなどの摂取

ビタミンDの摂取は、骨粗鬆症のみならず筋肉増強の効果が注目されており、サルコペニアの予防および治療に有効である可能性があると言われています。

 

4)温熱療法

温熱刺激を併用した筋力増強が提案させています。

詳細は分かりません。すいません。

 

すこしグダグダな内容になってしまいました。

簡単に書こうと思いましたが、専門用語が多すぎて上手くまとめることができませんでした。

似たような病気?状態?がまだありますので、それと区別しながらまたまとめることができたらと思います。

 

 

 

車いすの使用の目的と種類【介護】【リハビリ】

車いすの使用の目的と種類 

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介護や医療現場では身近な福祉用具。

【車いす】

車いすはの人の足であり、生活には欠かせないものです。

 

 

車いす使用目的

①対象者が足代わりとして使用(自走用)

②対象者を運ぶために使用(介助用)

③食事や仕事、休息のために使用(作業椅子)

現状の車いすは対象者に必要な座り心地、変形・拘縮などに対する医学的な配慮についてはあまり考えられていない。車いすは移動の手動のみと考えるのではなく、医学的に椅子としての機能も持たせる必要がある。

車いすの種類

介助用車いす

自走式車いす⇒よく見かける車いす

③電動介助用車いす

④電動三輪車・電動四輪車

⑤電動車いす

⑥モジュラ車いす

⑦姿勢変換機能付き車いす

 

介助用・自走式車いす

多くの施設や住宅で使用されている。

比較的どのような身体のサイズの方でも使えることが特徴。

長時間の使用の場合は、身体のサイズに合わないと体に負担がかかってしまう。

 

リクライニング、ティルトタイプ車いす

背もたれの傾斜角度を変える機能が付いたリクライニングタイプは、長時間の座位姿勢を取りやすいように背もたれが長いタイプ。

ティルトタイプは、起きて座っている姿勢そのままの角度で倒せるタイプ。


電動車いす

介助用車いすと自操用車いすの2種類に分けられる。

”車体の構造 ・原動機として、電動機を用いている”

6km/hを超える速度を出すことができない”

”歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がない”

など、一定の条件を満たした電動車椅子は、道路交通法上で「歩行者」とみなされ、歩道を走行できる。免許は不要。

 

車いすの部品の名称 

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車いすの主要部分の名称と役割/長野県立総合リハビリテーションセンター

 

 

姿勢変換機能について

<リクライニング・ティルト機構>

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リクライニング機構

<座位変換機構> バックサポートの角度を変化させて、バックサポートの傾斜を自由に調節。

<効果> バックサポート角度を一定に保ったままシート・バックサポートの傾斜を一体的に調節。

<問題点 > バックサポート角度を一定に保つことも変化させることも可能で、シート・バックサポートを自在に調節。

 

ティルト機構

<座位変換機構> 股関節を伸展させて休息をとることが可能。 起立性低血圧に効果あり。

<効果> 姿勢をほとんど崩さずに座位変換可能。 起立性低血圧に効果が高い。

<問題点 > 身体全体を傾斜させる必要があるので、その動作に大きな力が必要。


リクライニング・ティルト機構

<座位変換機構> バックサポート角度を一定に保つことも変化させることも可能で、シート・バックサポートを自在に調節

<効果>自在に座位姿勢を調節することで適切な座位姿勢が可能。 起立性低血圧に効果が高い

<問題点 > リクライニング、ティルト2つの機能を搭載するため、車いすの構造が複雑になり、重量も重くなる

 

 

車いす上における姿勢の問題

医療や介護現場において、ベッド・車いす上での“座ったきり”という問題と、“不良な姿勢”が問題になっている。

①座位の不良姿勢

②座圧が正常ではない

③頚部・体幹・四肢の関節可動性低下

④過剰に筋肉の緊張の増加

⑤座位褥瘡のリスクが高い

⑥食事や座位姿勢に影響が出る

⑦座り直し等、姿勢修正の介助が必要

 

車いす使用時の考慮点

座位保持

座位姿勢でよく見られる座位姿勢として仙骨座りがある。

この状態が続くとバックサポートに隙間ができ、腰痛・背部痛、肩にも痛みが起こる可能性がある。

また、褥瘡が起こる危険性もある。

<対応>

①車いすの調節する。

②クッションを入れる。

③座位姿勢が保持できない場合は、リクライニングやティルト車いすを使用して、体幹を左右対称位に近づける。

④円背に対しては、バックサポートをベルト調節式にし、体幹の形状に合わせる。

 

高齢者の座位姿勢の特徴

特徴的な座り方として、仙骨座り・斜め座り・前方への倒れこみがよくみられる。

<姿勢をみるポイント>

・頭部が挙がっている

・体幹は左右対称で上部体幹が伸びている(胸を張る)

・肩のラインが水平位となっている

以下の3点をみていく。


移乗動作

車いすからベッドなどへの移乗を座位姿勢のまま横移乗で行う場合は、アームサポートが邪魔にならないように跳ね上げ式等にする。

 

 

車いすをどこで使用するか

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主な利用場所は?

①自宅などでの室内で使用する。トイレの広さは?家事などは行うか?

②外出や外泊の使用をする。仕事や買い物などのお出かけが多い?旅行なども使用?

③利用する範囲のバリアフリー状況は?、段差は多くないか?

使用する場所を想定すると選びやすい。

 

身体のサイズに合っているか?

①どのくらい座っているのか?

②毎日長時間使用する車いすの場合は、体に負担がある。

③使用する人の座位姿勢のチェックはできている?

快適で座位姿勢が保てるものを選ぶ。

 

車いすはその人の生活の一部です。

しっかり合うものを選びましょう。

 

杖・歩行器についてはこちら⇩

www.ohashi1212.com

 

 

 

園芸活動記録~令和元年の取り組み~【リハビリ】

園芸活動記録

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令和元年に行ったプランターでの野菜作りを振り返ります。

計画から実施、まとめまでを勝手に報告します(笑)

 

 

 

1.はじめに

デイサービス・ショートステイの男性利用者が増え、午前中や午後からのレクなど男性利用者が参加しにくい内容(塗り絵や貼り絵など)のことがあります。

これからも男性利用者が増えることも考えられ、また若い利用者(障がいを持った方)も増えることが予想されます(勝手にそう思っております)。そのためにも男女関係なく参加出来る企画・実施したいと思い、今回の経緯に至りました。

 

 

2.目的

現在利用されている男性利用者は〇〇町に住んでいる方が多く、畑や田んぼなどをやっている方が多いです

そのため、作業に参加しやすいのではないかと思われます。また、作ったものが目で見えるため、達成感にも繋がるのではないかと思います。

 

 

3.情報共有

①上司、デイ・ショートのリーダーに企画資料提出する。

➁会議にて大まかな企画内容を議案提出・伝達する。

③会議で職員間での情報共有および了解を得る。

④園芸担当の方に園芸をするにあたっての相談及び必要物品の書き出しのお願いをする。

 

 

4.情報収集・必要物品

➀園芸職員に必要物品を挙げてもらう

<必要物品>

・プランター(縦30㎝、横74㎝、高さ25㎝)6個(+1個 ナス用)

・ネット(1,8m×5m)

・肥料(苑にある物を代用)

・苗(きゅうり4本、ミニトマト4本) (ナス2本)  

・種(ササゲ、アサガオは苑にあり)

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②購入・設置は園芸職員と利用者で行なっていく予定。

※園芸職員にメンテナンス・アドバイスを頂きながら実施していく。

 

 

5.買い出し

①利用者:5名(車いすの方2名、歩行3名)

②職員:2名+学生

③車は2台使用

※雨天でしたが天気予報で雨が続くことが予想されたため、予定していた日付に買い出しに行く。

 

 

6.設置と苗植え

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①ネットの設置

②プランター及び肥料入れ

→①・②は園芸職員に依頼し、設置。

③苗植え、藁引き

④支え棒の設置

 

 

調理・食事

<ミニトマト>

そのまま食べる。

<きゅうり>

利用者に薄く切ってもらい、それを塩と味の素で軽くもんだもの調理。

職員に頼み、きゅうりのQちゃん(酢漬け?)にしてもらう。

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初回、キュウリを3本使って塩もみを作ったが、量が多くなってしまい1度では食べきることができなかった。

残りはショートの夕飯時に出してもらう。ショートステイ時も食べれる方がほとんど居なかったため、1人の利用者しか食べれなかった。

Qちゃんは、数回に分けて出した事で食べることができたが、各席に皿ごと出した事で刻みやムース食の利用者にも出してしまい、提供の仕方を改善する必要せいがあった。

 

 

8.収穫から片付けまで

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8月初旬まで随時きゅうりとミニトマトを収穫してきた。

7月~8月ともに高温状況が続いていた為、利用者1名につ きスタッフ1名がつく形を取り、なるべく短時間で行なう。

水やりは主にスタッフで行なった。  

※高温のため朝一か夕方にしかできなかったため。

8月中旬からミニトマト

きゅうり共に枯れ始め、8/25に園芸スタッフに撤去してもらう。

 

 

9.まとめ

企画から開始するまでの時間が遅くなり、短い期間(6月~8月まで)しか楽しむ事が出来なかった。また、7月から異例の高温状態が続いたことで、利用者と一緒に行ないたかった水やりや収穫があまり出来なかった。

天候を含み、買い物の仕方や調理方法など反省点は多かったが、園芸スタッフの協力を得たり、デイ・ショートともに野菜を見たり、収穫することで回想法や体験に繋がったことはよかった。今年行ったことで道具や周囲の人たちの顔合わせをすることができたので、来年からはもっと早く開始することで長い期間楽しむことができたらと思う。

笑う効果~笑うことは良いことしかありません~【リハビリ】

笑う

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1.笑うとは?

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笑い(わらい)とは、楽しさ、嬉しさ、おかしさなどを表現する感情表出行動の一つ。
笑いは一般的に快感という感情とともに生じ、感情体験と深くかかわっている。また、笑いは感情表現の中でも極めて特殊なものであり、すぐれて人間的なものである

引用:笑い - Wikipedia

 

①ナチュルキラー細胞(NK細胞)の活性化

ナチュラルキラー細胞はリンパ球の一種です。

ナチュラルキラー細胞は、ウイルスに感染した細胞や、一部のがん細胞を見つけて攻撃する細胞です。

前に見つけたことがない初めての細胞(ウイルス感染細胞など)を障害するといった初期の免疫反応(自然免疫)です。

 

②β(ベータ)エンドルフィンの分泌

脳内で働く神経伝達物質の一種。

脳内麻薬と言われており、モルヒネと同じように多幸感や鎮痛効果などの作用があるものです。

エンドルフィンはモルヒネの約6,5倍ほどの鎮痛作用があると言われています。

笑いとは違いますが、”ランナーズハイもエンドルフィンの効果によるものです。

 

③笑いは腹式呼吸

腹式呼吸をすることで、自律神経の調節や体をリラックスさせる(全身の筋肉を緩める)ことができると言われています。

また、笑うことで横隔膜が鍛えられ肺機能の向上にもなります。

 

 

2.笑いの効果

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上記で述べた

免疫力の向上(ナチュルキラー細胞の活性化)

多幸感や鎮痛効果(βエンドルフィンの分泌)

・腹式呼吸

以外にも効果はあるんです‼

 

①筋力強化‼

笑うことで頬(ほほ)やお腹が痛くなったことありますか?。笑う時には胸部、腹筋、背筋など体全体が動きます。動くということは筋力強化につながるということ。

笑うことでムキムキ!?、になることはないと思いますが、筋力トレーニングになるようです。

大笑いすると筋肉の動きが大きくなります。その消費カロリーは軽く笑っているときの3~4倍の消費量になるため、散歩を上回るカロリー消費量になります。

 

②自律神経の活性化

自律神経には交感神経副交感神経があります。

交感神経:怒り、恐怖などのストレスを感じた時に作用

副交感神経:リラックス感、安心感を感じた時に作用

 

笑うことは、副交感神経に作用し、副交感神経優位になると血圧を下がります。

笑いには、血圧を下げる作用があるんです。

 

③循環器にも効果あり

 笑うことで、心拍数は上昇しますが徐々に正常値になっていくと言われています。

 心拍が安定することで脳への血流量が多くなり、脳の活性化に繋がります。

また、動脈硬化にも効果があるとも言われています。

 

④前頭葉を活性化

笑うことと前頭葉は大きく関わっています。

笑うことは、脳の司令塔の機能を持つ前頭前野を刺激します。

前頭前野:思考や創造性を担う脳の中枢。認知・実行機能・情動・動機づけなどの意思決定などの働きをしている。

 

 

3.作り笑いでも効果あり!?

同じ笑いでも、作り笑い・作り笑顔でも同じように身体が活性化され、ナチュラルキラー細胞の働きが活発になると言われています。

なので、なかなか笑う場面が無くても、無理矢理笑って笑顔を作ることを心掛けると上記の効果が出てきます。

 

 

4.笑いで病気が治るのはなぜ?f:id:ohashi-no-hanashi:20191207141134p:plain

①呼吸器の動きが活発になるから

・腹式呼吸になるから

1回に出入りする空気量が、腹式呼吸では最大2000mLにもなるため1分間の呼吸量は腹式のほうが多くなります。

・大声で笑うと?

大量の二酸化炭素が体外を排出し、多くの酸素が体内に入りやすくなります。

すると、プロスタグランジンという物質が分泌、その効果により血管を拡張されて血圧を下げてくれます

 

②免疫力の活性化のおかげ

・ナチュラルキラー細胞の活性化

大笑いした後には、ナチュラルキラー細胞が活性化しているそうです。研究では、お笑いを見た後のナチュラルキラー細胞の活性化を研究したら、平均値がお笑いを見た前と比較して35%以上も上昇、測定した人のなかには50%以上も上昇した人も居たとのこと。

 

 

参考文献

e-ヘルスネット(厚生労働省)

ポジショニングとシーティング【介護】

ポジショニングとシーティング

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1.ポジショニングとは?

ポジショニング

ベッド上臥位(仰臥位、腹臥位、側臥位など)での安楽な姿勢対策

 

シーティング

車いす上座位・座位移動・駆動への対策。また、移乗への考慮が必要。

 

2.ポジショニングの目的

<目的>

①褥瘡対策

②浮腫の改善

③拘縮・変形予防 筋緊張の緩和と調整 姿勢の安定化→活動性向上への準備

④呼吸の改善

 

 

<ポジショニングのポイント>

ポジショニングは、まず身体の中心にある骨盤、胸郭、頭が前後、左右、上下に傾いたりねじれたりしていないかを確認し、位置を整えることが基本となる。

 

 

①摩擦・ズレ予防

原因である圧力やズレ力が目に見えないので注意が必要 生じたズレは残留する 着衣のズレ(衣服圧)は皮膚のズレを生じさせる 拘縮、変形が見られる方はリスク++

 

②褥瘡防止クッションの使用

隙間を埋める。安定感が生まれ体にも無駄な力が入らないですみます。 接触面を拡大し、筋緊張を和らげます。 局所の圧を分散します。 過度のサポートは動きの妨げになり注意。

 

3.体位変換の必要性

①適切な体位変換(2時間置き)

②寝ている時のポジショニングをしっかり行う。

褥瘡予防用具の使用。 (クッション、ベッドマットなど)

痛みや苦痛により筋の緊張が高くならないように、関節の動かし方に注意。

④寝かせきりにせず、良い姿勢で起こす。

⑤ポジショニングは状態をみて見直す。   

 

⇩なぜ動かさないと筋肉は硬くなるのか?詳細は下⇩

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<良肢位姿勢>

股関節、膝関節、足関節がそれぞれ90度になるような姿勢といわれています。

それは体を支える面積が広くなり骨突起部に圧迫がかかりにくくなるからです

 

<ギャジアップ・ダウン時のポイント>

ギャジアップ・ダウンの‘貯留ズレ’を直す。

 

①背抜き

ギャジアップ・ダウンに伴う体幹・頭部のズレ

②脚抜き

体幹のズレに伴い、臀部から下肢・踵部に大きなズレ力が働きます。

②腰抜き

背上げの際に後傾してしまった骨盤を中間位(正常に近い)に修正します。

 

<まとめ>

①姿勢の評価

②良肢位・安楽な姿勢

③体位・姿勢変換(2時間おき)

④修正を行う 残留ズレ・着衣ズレの解消 動く範囲内で体を動かす(自動・他動運動)

⑤姿勢をサポートする用具 (クッション・ピロー類等)の利用 福祉機器利用の必要性(安全な移乗、腰痛予防)

 

レッドコードって知ってますか?【リハビリ】

レッドコードって?

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1.レッドコードとは?

リハビリ先進国であるノルウェーで生まれたトレーニング。

 

運動器系疾患、神経系疾患に対する治療・エクササイズやスポーツアスリートなどに用いられる※ファンクショナルトレーニングを可能にする機器の名称、治療法のこと。

 

ファンクショナルトレーニング

<ファンクショナルトレーニングの5原則

①重力を利用する

②分離と協同

③キネティックチェーン

④3面運動

⑤力の吸収と力の発揮

 

<ファンクショナルトレーニングの効果>

①姿勢・体のゆがみの改善させる

②ケガを予防:関節可動域が広がることで動きが良くなりケガの防止になる。

③体を上手く使えるようになる

④体幹を使った良い動作ができるようになる

⑤呼吸が上手くなる:正しい呼吸法ができるようになる

⑥ダイエット効果がある

 

 

レッドコードを使用する際には、様々な付属品オプションを活用し、 患者・使用者に合わせたオーダーメイドの治療・エクササイズ・トレーニングが可能。

 

スリングが有する適度な不安定性(振動刺激)を  利用した固有受容感覚機能の促通

 

 

2.使用方法・効果

<使用方法>

紐(ロープ)の長さ調整は、真ん中の紐を後方へ持ち上げてから、把手用スリングを左右同じ長さになるように引っ張る。

職員が各利用者に合った長さ調節を行う。

把手用スリングの持ち方は輪が小さい方から手を通し、手首にひっかけるようにして持つ。

 

<効果>

上肢・下肢の筋力強化ももちろんであるが、体幹筋の筋力強化に有効である。

筋活動や協調性の促進、深部感覚の再教育により、身体バランスと筋活動が強化されて姿勢の改善に期待できる。

個々の関節・筋肉の代償運動が解消される。

スリングで吊り下げられる自重免荷により痛みが少ない状態で運動ができる。

関節の柔軟性を向上させる事によって関節痛などの痛みを軽減することができる。

個別での運動メニューの提案が可能。

グループ運動により楽しく実施することができる。

バイタルサインって知ってる??【介護・情報】

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バイタルサインとは?

バイタル・サイン Vital signsとは、

 

Vital⇒生命

Sign⇒徴候

 

という意味で、患者の“生きている証”というような意味を持ち、患者の生命に関する最も基礎的な情報である。

一般にバイタルサインとは、脈拍、呼吸、血圧、体温4つの生体情報を指す。

 

 

1.脈拍 Pulse

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脈拍は、、、

左心室が収縮する際に

②大動脈に送り込まれる血液の圧波が、

③全身に分岐した動脈内に波動的に伝わり

④表剤する末梢動脈で触知されるものである。

 

その性状は、1分間の脈拍数とリズム、そして緊張度で表現される。

 

正常値毎分50-60回

徐脈(bradycardia):50回以下

頻脈(tachycardia):100 回以上

 

<脈拍の診察方法>

脈拍が測定できるところはいろいろあるんですが、皮膚表面近くに存在し比較的簡単に触診できる動脈として、身体診察において最も頻用されるものは、、、

両側の橈骨動脈です‼

触診部位は、両側前腕の手関節(手首)の体幹側直近の外側の部位(下図)。

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ここに、第2・3・4指の指尖(人差し指・中指・薬指の指先)を当て、脈拍の左右差、不整脈の有無、緊張度を測る。

左右差がなれければ、回数を測定する。

 

余裕があれば、1分間測定するのが良いが、現場では15秒間測定することが多い。

例:脈15回×4回(15 秒間の場合)=60回/分

不整脈がみられた場合1分間以上測定する。

 

 

2.呼吸 Bleathe

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呼吸には外呼吸内呼吸がある。

 

<外呼吸>

肺の伸縮によって酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する運動のこと。

この運動は肺自体の運動ではなく、胸郭の拡大収縮することによって起こる。

<内呼吸>

末梢の毛細血管と体組織の間で、酸素と二酸化炭素の交換されること。

 

呼吸は呼吸中枢の延髄によって制御されてるが、心臓の動きと異なりある程度は意識的に変化(自己で調節)させることができる。


正常呼吸数成人で16~20回(新生児は正常値が40~60回)

呼吸数は年齢によっても異なり、体位、運動、精神状態など様々な原因によっても変化する。

 

<呼吸の診察方法>

呼吸の診察は、脈拍の測定を15 秒間行っている間に同時に始める。

脈拍の呼吸性変動を診察するためには、同時に患者の呼吸の様子を観察する。

 

<観察ポイント>

①鎖骨上窩の凹凸の有無

②喘鳴の有無

③おおよその呼吸数を診察

 

鎖骨上窩の凹凸は、正常の呼吸時にはみられないが、大きく深呼吸をすることで観察することができる。呼吸不全のある患者の場合、胸鎖乳突筋の胸骨頭・鎖骨頭が明確に観察される。


<呼吸の種類>

基本的身体診察の中で特殊な呼吸として重要なものは

 

①チェーン・ストークス呼吸

弱い呼吸が次第に強く大きな呼吸となり、また次第に弱くなり、無呼吸(数十秒から数分間)となるサイクルを繰り返す呼吸。

大脳が広範囲に障害されたときにみられる。同時に、患者の意識状態・神経学的診察所見等も重要である。

 

②過換気状態

女性に多くみられる心因性の呼吸状態である。

重症の場合には、呼吸性アルカローシスを伴い、血中カルシウムの異常をもたらし、手足や舌の知覚異常を伴っていることがある。

 

③起坐呼吸

患者が坐位で努力性の呼吸になる臥位では苦しいため患者自ら坐位になる。

心不全・肺水腫などのときに多くみられ、チアノーゼ・下肢の浮腫などを伴っている場合がある。

 

④下顎呼吸

状態が非常に悪い患者さんにみられるもので、呼吸筋を十分に機能させることができないため、下顎だけを動かして努力性の呼吸をしているため、患者の全身状態・意識状態等の他所見も重要となる。

 

 

3.血圧 Blood Pressure ;BP

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血管内を流れる血液の圧力を血圧という。

心収縮力、血管の抵抗、血液量、血液粘度に依存し、心拍出量と抹消抵抗の積で表される。

●最高血圧(maximal BP:最大血圧または収縮期圧)は、心臓の収縮期に血圧が動脈に入り血管が最高に緊張したときの圧で、心収縮力と大動脈の弾性により決まる。

●最低血圧(minimal BP:最小血圧または拡張期圧)は、心臓の拡張期の終わりに血圧が毛細血管や静脈に流れ込み血管の緊張がもっとも減じたときの圧で、細動脈の血管抵抗に左右される。

最高血圧と最低血圧の差を脈圧といい

最高血圧:最低血圧:脈圧3:2:1の関係にある。

平均血圧は1心拍ごとの動脈圧の平均で、最低血圧+脈圧/3で換算される。


<血圧の正常範囲>

最高血圧(mmHg)/ 最低血圧(mmHg)
新生児:80~60/60
乳児:90~80/60
幼児:100~90/60~65
学童:120~100/60~70
成人:130~110/60~90

 

<血圧測定>

血圧の測定には直接法(カテーテル法)と間接法(触診法、聴診法、振動法)があるが、一般に聴診法が用いられる。

 

 

4.体温 Body Temperature

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体温とは、身体の内部の温度を言うが、実際に温度を直接計ることはできないため、比較的、体内温度に近い値を示す腋の下の温度(腋窩温)、口の中の温度(口腔温)または直腸温を測定する。

 

人間は皮膚の血管の拡張、発汗などにより、身体の表面からの放熱を増やしたり、

皮膚の血管の収縮、ふるえなどによって身体の表面からの放熱を減らしたりして、

体温を一定に保つ

 

<体温の評価>

体温の測定の際基準となる温度は、一般的には腋窩温で36.0℃から37.0℃、正確な評価のためには通常の個人の平熱についての情報が必要である。

 

新生児:体温は高く、外界の温度に左右されやすい。

高齢者:皮膚の熱の伝導度が低いために、逆に低い値を示す傾向にある。

閉経前の女性の体温:一般的に排卵日を境に前2週間は低値、後2週間は高値の二相性を示す。

 

体温は時間帯でも測定値が若干異なり、午前2時-6時が最低で、午後3時-10時が最高値を示すが、その温度差は1℃以内である。

 

体温が異常に上昇する場合は高体温発熱との2種類が考えられる。

高体温:運動・高温環境の時に見られ、体温調節のバランスは正常で、涼しい場所などに移動することにより正常な体温まで下降する。

発熱:体温調節の機構が崩れており、涼しい場所などに移動するだけでは元には戻らない。発熱の原因としては感染症、悪性腫瘍、膠原病などの存在が考えられる。

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◎バイタルサインを見る意義

バイタルサインは対象者の全身状態を知る1つの手がかりであり、何かをする前後に確認する習慣をつけるべきである。

対象者が急変した場合、意識状態の確認およびバイタルサインの測定がきわめて重要となる。

最低限、意識状態や血圧、呼吸状態を確認する。嘔吐物はその症状・量などを確認しておく。

園芸~誰でも真剣になれるはず~【リハビリ】

園芸

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園芸と一言で言ってもいろんなやり方や野菜・果物、育てるもので季節や水やりの回数などいろいろと考えなければならないこともあると思います。

それに野菜作りは自分たちよりもデイサービスや施設入所している利用者さん方が詳しいかったりします。

それを利用して園芸を楽しめたらと思いまとめてみました(`・ω・´)b

 

 

 

 

1.園芸は誰でもできる?

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仕事がなくなった男性は…役割がない

デイサービスでも男性だけボーっとしている場面を見ることが💦

 

リハビリを考える上で生きがい?居場所づくり?が必要だと思います。

そのポイントとなる可能性が”園芸”にはあると思います。

 

<野菜作りを訓練で取り入れる前に考えるべき事>

作るのに必要な動作

野菜が成長する工程

必要な道具

費用・場所・時間

個人or集団?
季節

行う上でのリスク

 

<訓練で取り入れる前に考えるべき事>

畑作業で得られる上肢訓練(じょうろでの水やり)

畑作業で得られる下肢訓練

毎日訓練となる動作

作った野菜を生かした訓練(絵を書く

 

 

2.園芸を行う上での必要なことは?

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簡単に園芸療法というが…

 

①何処で行なう

すぐに畑に行ける環境であるか?

②訓練になるのか

身体系で訓練につながるか?

③体調やリスク管理

夏場は短時間でも危険。足場が悪いため転倒リスクもある

④訓練時間・実施時間

畑まで行って帰ってくることも想定しないといけない。終わりにならないかも。

⑤天候・季節

雨が降ったり、冬場はどうする

⑥訓練メニュー

水やり以外で毎日行うことある?

⑦作った後は?

食べる?調理はどうするか?売る?

 

 

3.まず農作物について調べる

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ある程度は調べる必要はあります。

どれだけ利用者さんが知っていても行う職員が知らないというのはいけません。

まずはネットでも良いから調べましょう‼

 

<何を調べたらよいか?>

どこから育てる? 種or苗?

連作可能か調べよう

季節・寒暖・雨量に強いか?

土壌はどちらが好ましいか知っている?

作りやすい・難しい作物があることを知ろう

病気になりやすい・虫が付きやすいなど

 

 

4.周りの環境・道具のチェック

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①環境のチェック

近くにがあるのか?、プランターでもできるスペースはあるか?

移動手段は?(徒歩で行けるか?、車移動か?)

近くに畑がない場合はどうする?

農業を行う場所に行くまでの時間

農業を行う場所に行くまでの交通量・安全面

 

②道具のチェック

農機具一式は有るのか?(必要なものは揃えられそうか?)

農機具以外の必要道具はあるか?

訓練室を離れるなら血圧計・体温計なども必要か?

帽子・長靴・水筒・軍手など

 

段階付けを行おう

例:作る場所

①テーブル上やリハ室内の植木鉢で

②リハ室すぐ外の、床に置いたプランターで

③少し離れた、床に置いたプランターで

④棚の上に置いたプランターで

⑤敷地内のレイズドベッドで
※レイズドベッドとは、花壇の一種です。一番下に軽石を置き、地面から数十センチの高さまで底上げしているため水はけがいいのが特徴

⑥畑で


<畑作業で取り入れられる訓練>

例:上肢編

土の塊を手でほぐす

ポットや植木鉢に、土や種、肥料を手で入れる

シャベルを使用し、上記内容を実施

種をポットに移す全体

雑草を抜く

雑草をカマで刈る

ホースで水をまく  など

 

園芸を行うことで昔を思い出すなど回想法にも応用できますし。

例題にあげた上肢などの訓練にもなります。

それに土に触ることができない状態だったとして出来た野菜を見るだけでも刺激になりますし、それを食べることでもよい刺激になると思います。

園芸1つとってもどう生かすかで利用者さんや患者さんにとっては良い刺激になると思います。

その施設や病院でできる園芸ができると良いと思います。