ポジショニングとシーティング
1.ポジショニングとは?
ポジショニング
⇒ベッド上臥位(仰臥位、腹臥位、側臥位など)での安楽な姿勢対策
シーティング
⇒車いす上座位・座位移動・駆動への対策。また、移乗への考慮が必要。
2.ポジショニングの目的
<目的>
①褥瘡対策
②浮腫の改善
③拘縮・変形予防 筋緊張の緩和と調整 姿勢の安定化→活動性向上への準備
④呼吸の改善
<ポジショニングのポイント>
ポジショニングは、まず身体の中心にある骨盤、胸郭、頭が前後、左右、上下に傾いたりねじれたりしていないかを確認し、位置を整えることが基本となる。
①摩擦・ズレ予防
原因である圧力やズレ力が目に見えないので注意が必要 生じたズレは残留する 着衣のズレ(衣服圧)は皮膚のズレを生じさせる 拘縮、変形が見られる方はリスク++
②褥瘡防止クッションの使用
隙間を埋める。安定感が生まれ体にも無駄な力が入らないですみます。 接触面を拡大し、筋緊張を和らげます。 局所の圧を分散します。 過度のサポートは動きの妨げになり注意。
3.体位変換の必要性
①適切な体位変換(2時間置き)
②寝ている時のポジショニングをしっかり行う。
⇒褥瘡予防用具の使用。 (クッション、ベッドマットなど)
③痛みや苦痛により筋の緊張が高くならないように、関節の動かし方に注意。
④寝かせきりにせず、良い姿勢で起こす。
⑤ポジショニングは状態をみて見直す。
⇩なぜ動かさないと筋肉は硬くなるのか?詳細は下⇩
<良肢位姿勢>
股関節、膝関節、足関節がそれぞれ90度になるような姿勢といわれています。
それは体を支える面積が広くなり骨突起部に圧迫がかかりにくくなるからです
<ギャジアップ・ダウン時のポイント>
ギャジアップ・ダウンの‘貯留ズレ’を直す。
①背抜き
ギャジアップ・ダウンに伴う体幹・頭部のズレ
②脚抜き
体幹のズレに伴い、臀部から下肢・踵部に大きなズレ力が働きます。
②腰抜き
背上げの際に後傾してしまった骨盤を中間位(正常に近い)に修正します。
<まとめ>
①姿勢の評価
②良肢位・安楽な姿勢
③体位・姿勢変換(2時間おき)
④修正を行う 残留ズレ・着衣ズレの解消 動く範囲内で体を動かす(自動・他動運動)
⑤姿勢をサポートする用具 (クッション・ピロー類等)の利用 福祉機器利用の必要性(安全な移乗、腰痛予防)