反射
1.反射とは?
反射とは、動物の生理作用のうち、特定の刺激に対する反応として意識される事なく起こるものを指す。普通、反射という言葉を使う対象は意識の存在が(曖昧にではあっても)確かめられる脊椎動物に限られる。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/反射_(生物学)
熱い物に手を触れると手を引っ込める。
これが1つの反射です。
<反射の流れ>
通常の反応は、感覚や命令は次のような経路で伝わります。
感覚器官→感覚神経→ 脊髄→脳→脊髄 →運動神経→筋肉
反射の経路は?
感覚器官→感覚神経→ 脊髄→運動神経→筋肉
2.反射のいろいろ
①表在反射
表在反射とは、皮膚・粘膜への刺激により、刺激した周りの筋が収縮する反射。
角膜反射:角膜にものが触れると目が閉じる。
くしゃみ反射:鼻の粘膜をこよりなどでくすぐるとくしゃみが出る。
咽頭反射:咽頭後壁の粘膜を強く押すと吐き気を起こす。
腹壁反射:腹壁の片側を先の鈍い針などで引っかくと、腹壁の筋が収縮して、臍が刺激された側に動く。
挙睾筋反射:大腿の内側を鈍い針などでこすると、刺激された側の睾丸が挙上する。
足底反射:足の裏を鍵などでこすると、母趾が屈曲する。常にバビンスキー反射と関連付けて語られるので、詳しくはそちらの記事を参照されたい。
②体性反射
腱反射
腱反射とは、腱や骨の突端を叩くとそれが刺激となり、筋が収縮する反射。
医師などが診察する時に患者の反射を見るときは、打腱器を使って刺激を与える。
上腕二頭筋反射
肘窩(肘の曲がるところのくぼみ)にある橈骨に付く上腕二頭筋腱を叩くと、上腕二頭筋の収縮により肘関節が屈曲する。
上腕三頭筋反射
肘頭の上(肘の骨)にある尺骨に付く上腕三頭筋腱を叩くと、上腕三頭筋の収縮により肘関節が伸展する。
膝蓋腱反射(大腿四頭筋反射)
膝蓋骨の下にある膝蓋靭帯を叩くと、大腿四頭筋の収縮により膝関節が伸展する。
アキレス腱反射(下腿三頭筋反射)
かかとにあるアキレス腱を叩くと、下腿三頭筋の収縮により足関節が底屈する。
<その他>
橈骨反射
腕橈骨筋反射
回内筋反射(円回内筋反射、尺骨反射、橈骨回内筋反射)
下顎反射
頭後屈反射
眼輪筋反射
胸筋反射
腹筋反射
下肢内転筋反射
膝屈筋反射
吸息反射 など
③病的反射
病的反射は、定義から言うと腱反射または表在反射に分類できる。しかし、成人などで起こると異常であることから、病院などの検査として扱われることが多い。乳児期には起こるが徐々に脳が発達し把握反射や吸引反射ななどは出現しなくなる。
把握反射
赤ん坊が手に触れたものを握る反射。
吸引反射
乳児が唇を刺激されると、母乳を飲むような動き。吸啜(きゅうてつ)反射とも言う。成長と共に、消失する反射の1つで。成人で起こると異常。
トレムナー反射
中指先端(爪先)手掌面を強くはじくと、はじいた側の親指が屈曲する。健常でも起こることもあるが、片側性だと異常の可能性が大きいと言われている。
口とんがらし反射
クヴォステック徴候
ホフマン反射(ホフマン現象)
ワルテンベルグ指屈曲反射
ワルテンベルグ徴候
トルソー徴候
強制把握反射
手掌下顎反射
緊張性足底反射
バルサルバ反射
バルサルバ効果:呼吸を止め力むことで、筋緊張が高まり想像以上の力が出たり、血圧が上昇したりする生理現象。
バルサルバ機構:直腸筋、腹筋、声帯、口唇などの筋緊張が、容易に、反射的に起こることをバルサルバ反射。呼吸や発声、自律神経(心拍、血圧など)に病的な症状を引き起こすことがある。吃音症がその1つ。
参考資料
ウィキペディア