笑う
1.笑うとは?
笑い(わらい)とは、楽しさ、嬉しさ、おかしさなどを表現する感情表出行動の一つ。
笑いは一般的に快感という感情とともに生じ、感情体験と深くかかわっている。また、笑いは感情表現の中でも極めて特殊なものであり、すぐれて人間的なものである
①ナチュルキラー細胞(NK細胞)の活性化
ナチュラルキラー細胞はリンパ球の一種です。
ナチュラルキラー細胞は、ウイルスに感染した細胞や、一部のがん細胞を見つけて攻撃する細胞です。
前に見つけたことがない初めての細胞(ウイルス感染細胞など)を障害するといった初期の免疫反応(自然免疫)です。
②β(ベータ)エンドルフィンの分泌
脳内で働く神経伝達物質の一種。
脳内麻薬と言われており、モルヒネと同じように多幸感や鎮痛効果などの作用があるものです。
エンドルフィンはモルヒネの約6,5倍ほどの鎮痛作用があると言われています。
笑いとは違いますが、”ランナーズハイ”もエンドルフィンの効果によるものです。
③笑いは腹式呼吸
腹式呼吸をすることで、自律神経の調節や体をリラックスさせる(全身の筋肉を緩める)ことができると言われています。
また、笑うことで横隔膜が鍛えられ肺機能の向上にもなります。
2.笑いの効果
上記で述べた
・免疫力の向上(ナチュルキラー細胞の活性化)
・多幸感や鎮痛効果(βエンドルフィンの分泌)
・腹式呼吸
以外にも効果はあるんです‼
①筋力強化‼
笑うことで頬(ほほ)やお腹が痛くなったことありますか?。笑う時には胸部、腹筋、背筋など体全体が動きます。動くということは筋力強化につながるということ。
笑うことでムキムキ!?、になることはないと思いますが、筋力トレーニングになるようです。
大笑いすると筋肉の動きが大きくなります。その消費カロリーは軽く笑っているときの3~4倍の消費量になるため、散歩を上回るカロリー消費量になります。
②自律神経の活性化
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
交感神経:怒り、恐怖などのストレスを感じた時に作用
副交感神経:リラックス感、安心感を感じた時に作用
笑うことは、副交感神経に作用し、副交感神経優位になると血圧を下がります。
笑いには、血圧を下げる作用があるんです。
③循環器にも効果あり
笑うことで、心拍数は上昇しますが徐々に正常値になっていくと言われています。
心拍が安定することで脳への血流量が多くなり、脳の活性化に繋がります。
また、動脈硬化にも効果があるとも言われています。
④前頭葉を活性化
笑うことと前頭葉は大きく関わっています。
笑うことは、脳の司令塔の機能を持つ前頭前野を刺激します。
前頭前野:思考や創造性を担う脳の中枢。認知・実行機能・情動・動機づけなどの意思決定などの働きをしている。
3.作り笑いでも効果あり!?
同じ笑いでも、作り笑い・作り笑顔でも同じように身体が活性化され、ナチュラルキラー細胞の働きが活発になると言われています。
なので、なかなか笑う場面が無くても、無理矢理笑って笑顔を作ることを心掛けると上記の効果が出てきます。
4.笑いで病気が治るのはなぜ?
①呼吸器の動きが活発になるから
・腹式呼吸になるから
1回に出入りする空気量が、腹式呼吸では最大2000mLにもなるため1分間の呼吸量は腹式のほうが多くなります。
・大声で笑うと?
大量の二酸化炭素が体外を排出し、多くの酸素が体内に入りやすくなります。
すると、プロスタグランジンという物質が分泌、その効果により血管を拡張されて血圧を下げてくれます。
②免疫力の活性化のおかげ
・ナチュラルキラー細胞の活性化
大笑いした後には、ナチュラルキラー細胞が活性化しているそうです。研究では、お笑いを見た後のナチュラルキラー細胞の活性化を研究したら、平均値がお笑いを見た前と比較して35%以上も上昇、測定した人のなかには50%以上も上昇した人も居たとのこと。
参考文献