ドーパミン
1.ドーパミンとは??
三大神経伝達物質(残り2つはセロトニンとノルアドレナリン)の一つ。
⇩セロトニン詳細⇩
⇩ノルアドレナリン詳細⇩
<ドーパミンの主な作用>
①心筋への作用
②利尿作用を促す
その他の作用
①快感や多幸感を得る
②意欲を作ったり感じたりする
③運動調節に関連する
④食欲が抑制
<ドーパミンが分泌されるときはいつ?>
・楽しいことをしているとき
・目的を達成したとき
・褒められたとき
・意欲的な時やる気が出た状態になっているとき
・好奇心が働いているとき
・恋愛感情やトキメキを感じているとき
・美味しいものを食べているとき
<ストレスで増えるホルモンもある!?>
ドーパミンは快感で増えますが、ストレスで増えるのはコルチゾールです。
コルチゾール:炭水化物・脂肪・タンパク質の代謝を制御をしているホルモン。
コルチゾールは脳内のあらゆるホルモンの活動性を低下させるといわれています。
しかし、快感を得ているときにはストレスホルモンであるコルチゾルは分泌されないのです。
ドーパミンを分泌させれば、コルチゾールの分泌を防ぐことができます。
<ドーパミンは脳のどこで作られるか?>
「黒質緻密部(こくしつちみつぶ)」
「腹側被蓋野(ふくそくひがいや)」
2つとも脳幹と隣り合って存在し、線条体にまでつながっています。
脳幹:延髄と橋を合わせて脳幹。生命維持機能がある。
線条体:運動機能、意思決定などに関わる場所。
そこからドーパミンを放出するので、線条体でドーパミンが多くなります。
2.パーキンソン病の原因!?
パーキンソン病は、黒質緻密部にあるドーパミンニューロンが何等かの原因で死滅してしまうため、ドーパミンが少なくなります。
そのため、無動・固縮・振戦といったパーキンソン病特有の運動症状を生じます。
パーキンソン病は、脳内の物質の異常から来る病気なんです。
ドーパミンが不足すると…
①意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力な状態になる
②パーキンソン病
③うつ病
ドーパミンとの関係が疑われている病気はパーキンソン病だけではないということですね。
3.ドーパミンの増減で起こること?
ドーパミンが減ると?
上記で述べた通りパーキンソン病なる可能性があります。
また、物覚えが悪くなったり、
忘れっぽくなったり、
反応が鈍くなり、
集中力や注意力も失われ、
無力感・無気力になったり、
ドーパミンが少なくなると神経回路の情報処理に異常が起こります。
研究ではドーパミンが減ることでアセチルコリンを産生の活動そのものに異常が起こることが分かっています。
ドーパミンに影響が出ると、アセチルコリンにも異常が起こり連鎖的に他の神経細胞にも影響を及ぼしていくわけです。
※アセチルコリン:副交感神経や運動神経に関わる神経伝達物質。
ドーパミンが多すぎるとどうなるか?
・幻覚やパラノイアが起が起こる
※パラノイア:執病・妄想症。統合失調症などの症状
・発話や運動をコントロールできなくなり、奇妙なことや恥ずかしいことを思わずやってしまったりする。
・不必要とわかっていながら同じ行動を反復する強迫神経症になったりします。
覚せい剤との関連性!?
覚せい剤やタバコなどはドーパミンを増やす効果があります。
その結果、精神依存となり、やめられなくなります。
タバコも覚醒剤も殆ど同じ作用があることが明らかになっています。