疥癬
1.疥癬って何?
ダニが人のからだに寄生して起こる皮膚の病気
疥癬はヒゼンダニ!?
・人から人へうつる。
・大きさは0.2~0.4㎜
・皮膚内でオスは約4週間 、メスは約12週間生息!!
2.ヒゼンダニの一生
①ヒゼンダニは表皮の角質にトンネル(疥癬トンネル)をほり1日2~3個の卵を産む
②卵は3~4日で孵化。
③10~14日で成虫
3.ヒゼンダニの特徴
・ヒゼンダニは人の体温が一番適している。
・人の肌から離れると長く生きていけない。
・高温、乾燥に弱い。
・50℃以上の環境に10分以上いると死ぬ。
4.通常疥癬と角化型疥癬
<通常疥癬>
ヒゼンダニの数:数十匹~100匹
免疫力:普通
感染力:弱い
主な症状:赤いぶつぶつ(丘疹、結節)、 疥癬トンネル
かゆみ:強い
部位:顔や頭を除く全身
<角化型疥癬>
ヒゼンダニの数:100万~200万
免疫力:低下している
感染力:強い
主な症状:厚い垢が増えた様な状態、角質増殖
かゆみ:不定
部位:全身
5.特徴
接触感染:皮膚、衣類、寝具類を介して。
潜伏期間:1か月程度
※剥がれ落ちた皮膚にも生息することあり
<特徴>
・赤い発疹(やや膨隆している)
・水疱が出現
・激しい痒み
<好発部位>
・腹部・肩・背部・腋窩・鼠径部
※首から顔には出現しないのも特徴
6.治療方法
<服薬>
内服薬:ストロメクトール(1週間隔で2回内服)
外用薬:オイラックス 安息香酸など
<入浴 >
・お風呂に毎日入る
・温度25℃、湿度90%で3日間生きる。
・通常の環境では1日が限度
・熱50℃、10分で死滅
・運動能力、20℃以下でなくなる。
7.対策
・病院・老人施設などでは隔離部屋が望ましい(角化型疥癬の場合のみでよい?)
・居室への出入りはガウンを着るのが望ましい(角化型疥癬は実施したほうが良い)
・職員は手洗い(石鹸・流水)
・皮膚の観察。発疹の増強がないか確認。早めの受診を勧めて診断を受ける
・入浴後の軟膏塗布。
・顔、頭以外全身に塗布(角化型疥癬は、頭、顔も塗布)
・交換後のリネン類は通常の洗濯でよい(できたら毎日交換)
※集団感染を予防するには、普段からの職員の感染予防に対する意識が大切
<感染予防>
感染症の有無に関わらず、全ての人の分泌物、傷のある皮膚、粘膜などは感染のあるものとみなし対応する。
手袋の着用
手洗い
ガウンの着用