OT【作業療法】のブログ~医療・介護福祉・リハビリ~

2008年から作業療法士をしています。医療福祉の情報や病気、怪我、体験談なども書いていきたいと思います!! よろしくお願いします。

【感染症】疥癬とは~体にトンネル作るんじゃねーよ。ダニめ~

疥癬

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1.疥癬って何?

 

ダニが人のからだに寄生して起こる皮膚の病気

 

疥癬はヒゼンダニ!?

・人から人へうつる。           

・大きさは0.2~0.4㎜           

・皮膚内でオスは約4週間 、メスは約12週間生息!!

 

 

2.ヒゼンダニの一生

 

①ヒゼンダニは表皮の角質にトンネル(疥癬トンネル)をほり1日2~3個の卵を産む

②卵は3~4日で孵化。

③10~14日で成虫

 

 

3.ヒゼンダニの特徴

 

・ヒゼンダニは人の体温が一番適している。

・人の肌から離れると長く生きていけない。

高温、乾燥に弱い

・50℃以上の環境に10分以上いると死ぬ。

 

 

4.通常疥癬と角化型疥癬

 

<通常疥癬> 

ヒゼンダニの数:数十匹~100匹

免疫力:普通

感染力:弱い

主な症状:赤いぶつぶつ(丘疹、結節)、 疥癬トンネル

かゆみ:強い

部位:顔や頭を除く全身

 

<角化型疥癬>

ヒゼンダニの数:100万~200万

免疫力:低下している

感染力:強い

主な症状:厚い垢が増えた様な状態、角質増殖

かゆみ:不定

部位:全身

 

 

5.特徴 

 

接触感染:皮膚、衣類、寝具類を介して。

潜伏期間:1か月程度

※剥がれ落ちた皮膚にも生息することあり

 

<特徴>

赤い発疹(やや膨隆している)

水疱が出現

激しい痒み 

<好発部位>

・腹部・肩・背部・腋窩・鼠径部

※首から顔には出現しないのも特徴

 

 

6.治療方法

 

<服薬>

内服薬:ストロメクトール(1週間隔で2回内服)

外用薬:オイラックス 安息香酸など

 

<入浴 >

・お風呂に毎日入る   

・温度25℃、湿度90%で3日間生きる。

・通常の環境では1日が限度

・熱50℃、10分で死滅

・運動能力、20℃以下でなくなる。

 

 

7.対策

 

・病院・老人施設などでは隔離部屋が望ましい角化型疥癬の場合のみでよい?)

・居室への出入りはガウンを着るのが望ましい(角化型疥癬は実施したほうが良い)

・職員は手洗い(石鹸・流水)

・皮膚の観察。発疹の増強がないか確認。早めの受診を勧めて診断を受ける

・入浴後の軟膏塗布。

・顔、頭以外全身に塗布(角化型疥癬は、頭、顔も塗布)

・交換後のリネン類は通常の洗濯でよい(できたら毎日交換) 

※集団感染を予防するには、普段からの職員の感染予防に対する意識が大切

 

<感染予防>

感染症の有無に関わらず、全ての人の分泌物、傷のある皮膚、粘膜などは感染のあるものとみなし対応する。

手袋の着用

手洗い

ガウンの着用