【感染症】抗原検査とPCR検査
●抗原検査とは
新型コロナウイルスに限らず、インフルエンザなどのウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出するものを抗原検査という。 短時間で結果が出て、特別な検査機器を使わなくてもできることから、スクリーニング検査にも適している。
検査方法と種類
主に二種類の検査方法がある
①スワブを使って鼻や喉の粘膜を採取する方法
②唾液を採取する方法
があります。 医療機関だけでなく、市販されている検査キットもあるので自宅で検査することも可能。 スワブタイプはやや方法が難しく少し痛みを感じたりする人もいるようです。簡単に採取できる唾液タイプがいおすすめ。
●PCR検査とは
検査したいウイルスの遺伝子を専用の薬液を用いて増幅させ検出させる検査方法。
鼻や咽頭を拭って細胞を採取し、検査を行います。感染してから発症する数日前より検出可能とされています。主に体内にウイルスが検査時点で存在するかを調べるときに用いる。
感度は約70%程度と言われており、検体採取をした場所にウイルスが存在しなかった場合などは感染していた場合でも陰性となってしまう場合がある。
そのため検査機関によってはウイルスを検出できなかったケースを「陰性」とはせず「検出せず」と表現する場合もあります。
●抗原検査とPCR検査
抗原検査と抗体検査との違い
抗原検査
ウイルスを構成しているタンパク質などの「抗原」を検出。
抗原が検出される=ウイルスに感染していることになるので、PCR検査と同じ意味合いを持つ。
ただし、無症状の方からの検出が難しい検査。
抗体検査
ウイルスに感染した際に、体内で作られる「抗体」を検出。
抗体は感染後1~2週間で検出されるので、過去に感染していたかを調べる検査。
抗体自体は2ヵ月程度で消えてしまうとも言われており、検出されたから今後感染しないという保証にはならない。
抗原検査とPCR検査の違い
感染症を検出する方法には通常、病原体自体を検出するものと、病原体に抵抗するために産生される抗体を検出するものの2種類がある。
抗原検査:早期スクリーニング、早期診断に適し、最短15分以内に検査結果を出すのに適している。
PCR検査:実験室環境、検査人員、器械などに対する要求が高く、検査の感度が高く、特異性がよく、一般的に4時間から1日後で結果が出る。
●もし感染したら・・・
新型コロナウイルス感染症はどのようにして治療するか
軽症の場合:経過観察のみで自然に軽快することが多く、必要な場合に解熱薬などの対症療法を行う。
重症化リスクがある場合:中和抗体薬や抗ウイルス薬の投与を行い、重症化を予防。
呼吸不全を伴う場合:酸素投与や抗ウイルス薬、ステロイド薬(炎症を抑える薬)、免疫調整薬の投与を行い、 改善しない場合には人工呼吸器等による集中治療を行う。