【介護】Vitality Indexとは
Vitality Indexとは
Vitality Index(バイタリティインデックス)とは、虚弱高齢者を対象とする、起床、意思疎通、食事、排泄、リハビリテーションの5項目の日常生活動作に関する「意欲」についての客観的機能評価法。
Vitality Indexの得点範囲は0〜10 点で、得点が高いほど生活意欲が高いことを示す。
Vitality Indexは、要介護状態の高齢者の意欲についての研究などで多数用いられている他、2021年から本格運用される厚生労働省の科学的介護情報システム「LIFE」で、利用者全員の継続的なデータ提出を求める科学的介護推進体制加算の提出項目として採用。
Vitality Indexの評価基準・評価用紙
Vitality Indexは、起床、挨拶、食事、 排泄、活動の5項目から構成されていて、“要介護の状態の高齢者”でも家族や介護者が評価できるようになっている。
①起床
2点:いつも定時に起床している
1点:起こさないと起床しないことがある
0点:自分から起床することがない
※判定上の注意 薬剤の影響(睡眠薬など)を除外。起座できない場合、開眼し覚醒していれば2点
②意志疎通
2点:自分から挨拶する、話しかける
1点:挨拶、呼びかけに対し返答や笑顔がみられる
0点:反応がない判定上の注意 失語の合併がある場合、言語以外の表現でよい。
③食事
2点:自分で進んで食べようとする
1点:促されると食べようとする
0点:食事に関心がない、全く食べようとしない
※判定上の注意 器質的消化器疾患を除外。麻痺で食事の介護が必要な場合、介助により摂取意欲があれば2点(口まで運んでやった場合も積極的に食べようとすれば2点)
④排せつ
2点:いつも自ら便意尿意を伝える、あるいは自分で排便、排尿を行う
1点:時々尿意、便意を伝える
0点:排泄に全く関心がない
※判定上の注意 失禁の有無は問わない。尿意不明の場合、失禁後にいつも不快を伝えれば2点
⑤リハビリ・活動
2点:自らリハビリに向かう、活動を求める
1点:促されて向かう
0点:拒否、無関心判定上の注意
※リハビリでなくとも散歩やレクリエーション、テレビでもいい。寝たきりの場合、受動的理学運動に対する反応で判定する。
Vitality Indexの各項目の評価方法
Vitality Indexの【起床】
Vitality Indexの起床の質問内容は、自分から起床できるかできないかを評価。睡眠薬などで起きられないという場合は除外。また体を起こすことができない場合には、目を開けて意思疎通可能な状態で覚醒していれば2点と採点。
Vitality Indexの【意思疎通】
Vitality Indexの意思疎通の質問内容は、 挨拶をしたり挨拶に反応があるかどうかを評価。 声を出して挨拶をするというわけではなく、失語など声が出せない場合には言語以外の表現でも挨拶や一つの表現ができれば良い。
Vitality Indexの【食事】
Vitality Indexの食事の質問内容は、食事を進んで食べることができるかを評価。 食欲面を評価するため、消化器疾患などの病気があることで食べれない場合や、食事に介助が必要な状態になどでも食事を摂取する意欲があり積極的に食べる姿があれば2点と評価します。
Vitality Indexの【排泄】
Vitality Indexの排泄の質問内容は、自分から便意や尿意を伝えたり、自分で排便排尿を行うことができるかを評価。排泄への意欲の面を評価するため、失禁の有無は問わない。失禁をしてしまう場合でも不快だと伝えられれば2点と採点。
Vitality Indexの【リハビリテーション・活動】
Vitality Indexのリハビリテーション・活動の質問内容は、 自分から活動を求めるかどうかを評価。また、自分から散歩やレクリエーション、テレビなど何かの活動を自発的に求めているかを評価。 活動に対して拒否的であったり無関心な状態の場合は0点。