OTのブログ

約11年間ではありますが作業療法士をしています。新たな挑戦としてブログ始めました!! 医療福祉の情報や病気、怪我、体験談なども書いていきたいと思います!! よろしくお願いします。

【脳】中枢性運動障害~運動麻痺ともいいます~

中枢性運動障害

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中枢神経の麻痺とは?

中枢神経損傷後の時間での変化
①初期に麻痺側上下肢は弛緩し、完全麻痺を呈する。
②数日から数週間の経過で著しい腱反射の亢進、随意的に有目的動作はできない。
③他動的に関節を動かそうとすると固く抵抗がある。

 

片麻痺の回復には、正常ではみられない質的に異なった異常な現象が出現しその経過には一定の法則性が認められる。

陽性徴候」:質的変化を示す症侯について、正常では上位中枢より抑制されている原始的な現象が開放されて顕在化した症状。
陰性徴候」:正常に存在している直接的な神経機構の障害。

 


筋緊張異常

筋緊張は古典的には静止時の筋の僅かな収縮状態。

筋伸展時の筋緊張の増大または低下で判断される。

固縮:四肢が緊張状態にあって、それを他動的に屈伸するときに抵抗を生じ、固く感じさせる状態。

痙性:脊髄伸張反射に対する上位中枢からの抑制が開放されると、動的γ運動ニューロンの活動性が高まり、その状態の持続により、α運動ニューロンの活動も亢進した状態を呈する。

折りたたみナイフ現象:筋が他動的に伸張されるときに抵抗を示し、とりわけ初期に著しく、伸張への力が加え続けられると突然、抵抗が減弱し伸張される。

歯車様固縮:基底核や黒質など、いわゆる錘体外路の障害では、γニューロンよりαニューロンの活動性がより優位で、動的γ運動ニューロンの場合とは異なる機序で、静的状態での活動性が高まる。筋の他動的伸張時の抵抗が一様な「鉛管様固縮」間欠的断続的抵抗を示す。

 

脳血管障害時に多い急激な内包基底核領域を含む損傷の場合

①初期には筋緊張維持機構の混乱を生じ、結果的に伸張反射は機能停止
②運動単位の端末である筋自体の粘・弾性も低下し、筋弛緩状態を呈することが多い。
③一般的には時間経過に伴い腱反射の出現、亢進が先行し、筋緊張の亢進が出現する。
④一見弛緩様 (quasiflaccid) の状態を経て、痙性から固縮痙性 ( rigidospasticity) の状態に変化する。

 


連合運動

連合反応:一側の随意的筋収縮が反対側の筋収縮、さらには全身性に筋緊張の高まりを引き起こす現象。

レイミスト反応:片麻痺の回復期に出現しやすく、麻痺側のみでは随意的筋収縮を生じえないときに、健側股関節の内・外転を命じて抵抗を加えると、麻痺側股関節の内・外転が生じる現象。

 


共同運動

脊髄レベルの原始的な運動統合のあらわれと考えられる。患者は自分の意志により筋収縮をひき起こすことができるが、運動は屈筋共同運動パターン、または伸筋共同運動パターンに沿ったもの。

下肢の屈筋共同運動パターンは回復がほぼ完全に達成された後も誘発されやすく、股・膝関節の屈曲に抵抗を加えると足関節背屈・内反が出現し、軽度の中枢性麻痺を検出するときに有用である。

 


姿勢反射

姿勢によって、筋緊張の分布が変化する
①緊張性頚反射( tonic neck reflex :TNR)
中枢性麻痺では、上部頸髄レベルで原始的に統合される。

②緊張性迷路反射 (tonic labyrinthine reflex :TLR)
延髄レベルで原始的に統合される。
内耳の迷路に受容体を有し、前庭核に到達するニューロンが伸筋の筋紡錘線維を収縮させ、伸張刺激に対する感受性を高め、伸筋活動を増大させる。
※これらは陽性徴候(原始的な現象)として、片麻痺側に出現する。

③非対称性緊張性頸反射(asymmetric tonic neck reflex :ATNR)
顔を麻痺側に向け、頸筋に力を入れると、麻痺側上肢の伸展が生じやすくなり、反対に健側に顔を向けると、麻痺側上肢は屈曲し、伸展が困難となる。

④立ち直り反応 (righting reaction)
末梢から赤核レベルまでの連絡路が維持されていることが必要であるが、とくに前庭核と網様体の働きが重要である。受容体は迷路、筋、関節、皮膚、網膜にあり、臥位から直立位を獲得し、維持する機能を有する。

 

 

平衡反応障害

平衡反応は前庭系、小脳および錘体外路系がその制御に関与し、立ち直り反応よりは動的で、巧緻な機能である。生後間もなく発達を始め、歩行の安定とともに完成される。

①跳び直り反応(Hopping reaction)
片脚で立っている状態で、重心点がずれるように側方に動かすと新しい重心点まで1歩跳ぶ反応。
片足で立っているときにバランスが崩れると、足は跳ねて重心線の位置にきてバランスをとる。陽性反応は独歩が可能となり始める時期より発現し生涯継続する。

②足踏み反応(Stepping reaction)
立位にある体を急に前方、後方、あるいは側方へ押して重心位置をずらすと、ずらされた方向へ脚を踏み出してバランスを保つ反応。
平衡反応のなかで特に、より協調された歩行の獲得に大きく関与しているのが、ホップ反応、ステップ反応、背屈反応である。

③傾斜反応
身体の軸を崩すほどに支持面が傾くと、傾きとは逆の方向に身体が立ち直る反応をいう。例えば自動車に乗っていてカーブするときに起こる体幹の捻れと傾きはこの反応である。

 

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