運動麻痺と感覚麻痺
麻痺という言葉は聞いたことがあります。
特に脳が病気や外傷で傷つけられると、さまざまな障害が出ます。
ここで紹介するのは“麻痺”についてです。
麻痺と言っても二つに分類され、“運動麻痺”と“感覚麻痺”があります。
●運動麻痺
運動麻痺とは、脳や脊髄などが障害されることで随意的に手足などが動かしにくくなる状態。
脳梗塞や脳出血で最も多い症状:顔を含む半身の手足に力が入らない片麻痺(半身不髄)。
麻痺が起こる体の片側手足が上手く動かせなくなります。
<手や体の麻痺の場合>
手の麻痺が起こった場合、日常生活で何気なく行っている握る・つまむなどがやりにくくなってしまうため、スマホを触る、食事時の箸やスプーン、整容時の歯ブラシ動作など様々な動作がに障害が出てきてしまいます。
また、服が着にくい、高いものが取れないなど大きな動作にも影響が。
<足の麻痺の場足>
足の麻痺の場合、一番影響が出る動作が【歩行】。上手く足が降り出せない、膝折れが起きる、上手く立てないなどで転倒の危険も。
脳梗塞や脳出血が起きると(梗塞や出血が起こる場所で症状が変わりますが)症状は反対側の半身に現れます。左大脳が障害により右半身麻痺。理由は運動系の脳神経が延髄交叉、反対側に移動し手足を支配しているため。
<麻痺の種類>
単麻痺:手足(四肢)のどこかひとつに麻痺がある。
片麻痺:脳卒中などが原因で半身が動かせなくなること。
四肢麻痺:頚部の脊髄などの障害で頭部以外の両手足を含む体全体の筋力が低下。
対麻痺:胸部や腰部の脊髄障害により両足に麻痺がでる。
両麻痺:四肢麻痺のうち、とくに両足(下肢)に強い麻痺がある。
末梢神経麻痺:その神経が支配している筋肉が動かしにくくなる(例:尺骨神経麻痺:鷲手変形)
脳の障害は運動麻痺だけでなく、感覚麻痺や筋緊張亢進なども合併し、さらに体を動かしにくくします。
●感覚障害
感覚障害では、「感覚が鈍い」「しびれる」などの感覚の異常が起こります。
<感覚の種類>
温度覚、痛覚、触覚、位置覚、振動覚など
沢山の種類の感覚があります。
この沢山の感覚情報が、手や足の末梢神経から脊髄へ、運動神経と同様に途中で反対側に交叉、視床という中継地点に集まり、大脳の感覚中枢へと伝達。
この感覚に障害が出ると、摘まんだり握ったり動作、怪我をしても気づかないなどの場面で障害が出ます。
感覚が敏感、鈍くなる、しびれが出るなど感覚麻痺にもいろんな症状があります。
特にしびれは1日中続く方が多く、このしびれによって夜も寝れないという方も見えるため、に日常生活に著しく影響を与えます。
参考資料
https://blog.goo.ne.jp/e-saitama-reha/e/81b174e432b55cacbd360c9006279a71
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/ulnar_nerve_palsy.html
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