いびき
●いびきの実態
研究報告によると、慢性的ないびきに悩まされいる成人は10~15%いると言われている。
基本男性に多く、男女比は2:1(60歳以上の男女比は1.5:1と報告あり)
いびき症状は加齢とともに増え、50歳台に最も多い。
60歳以上なると割合が減ってくるとの結果があるが理由は不明。
年齢とともに女性でいびきを持つ人が増える。慢性いびきの30~50%に睡眠時無呼吸・低呼吸を伴っていると考えられています。
●睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群が見られる場合・・・
最も多い症状:いびきと日中の眠気。
他にも:不眠症、日中の意識低下、集中力低下、記銘力障害など。
※高血圧症、不整脈、狭心症や心筋梗塞、糖尿病などを合併したり、認知症を悪化なども報告されている。
●睡眠時無呼吸症候群の病態
症状が出る原因・・・
①長期のいびきにより口蓋垂が大きくなり、いびきが悪化。
②筋力低下のため上気道が狭くなり、いびきが悪化。
③コラーゲン減少のため気道の弾性力が低下し、狭くなり悪化。
④下気道が小さくなり、上気道も連動して喉全体が狭くなりなり悪化。
他にも・・・
脳血管障害の場合は、呼吸制御をする筋肉の麻痺によっていびきが生じることもある。
女性の場合は閉経後にこの筋肉の緊張が落ちてしまいのどが狭くなりやすくなることがわかっています。
急ないびきの場合は脳梗塞や舌がん、喉頭がんなどの可能性も・・・。
●いびきの治療
高齢者の睡眠時無呼吸低呼吸症候群の治療は
①持続陽圧呼吸療法(CPAP)
②マウスピース
が有効と言われています。
①持続陽圧呼吸療法(CPAP)
CPAP(シーパップ)とは、機械で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する治療法。
現在では中等~重症の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療法として広く用いられている。
CPAPでいびきを改善させることは困難。友人と旅行するときに装置を持って旅先で装着すること。
②マウスピース
マウスピースはコンパクトで使いやすい。
下あごを上あごよりも前方に出すように固定させることで上気道を広く保ち、いびきや無呼吸の発生を防ぐ治療法。
中等症までの閉塞性睡眠時無呼吸タイプに対しては比較的効果が見られやすい。
参考資料
http://hukushi-hotclub.jp/news_care/news_15_007.html
https://ibiki-clinic.com/snore_elderly.html
https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=141
https://659naoso.com/medical/treatment/mouthpiece
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