タバコの影響
タバコが体に悪いということは皆さん知っていると思います。
でも喫煙者の方はなかなか辞められない。
現在、新型コロナウイルスが蔓延し、タバコでダメージを受けていると重症化する可能性も・・・。
●タバコに含まれる物質
タバコの煙には約4000種類の化学物質や発がん性物質が含まれいると言われています。
タバコの物質は主に肺胞から吸収されます。
肺だけではなく、口腔・気道・胃腸管などの粘膜からも吸収。
煙中の主な物質のうちニコチン、一酸化炭素、シアン化水素。
※タール(たばこのヤニ):一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分の総体。
●ニコチン
ニコチンは吸収が速く、肺から脳に行くまでに”8秒"とも言われている。
血中のニコチンの半減期は約2~3時間。
煙によって吸収されるニコチン量は1本2~3ミリグラムと言われている。
※経口致死量は50~60ミリグラム
●一酸化炭素
一酸化炭素は赤血球中のヘモグロビンと結合し、血中に存在。全身に運ばれ肺から排出される。
血液中の一酸化炭素ヘモグロビンの半減期は3~4時間。
一酸化炭素は酸素に比べ200倍以上もヘモグロビンと結合しやすいため、一酸化炭素が多いことで酸素の結合が妨げられ、酸素運搬が低下。
そのため一種の酸欠状態が起こってしまう。
●シアン化水素
シアン化水素はメタンニトリル、ホルモニトリル、ギ酸ニトリルとも呼ばれる猛毒の物質。
気体のシアン化水素は青酸ガスといい、液体は液化青酸という。
一部は活性型ビタミンB12と結合してしまう。活性型ビタミンB12が不足すると神経に栄養障害が起こり、その結果として「弱視」になりやすいと言われている。
●健康への影響
タバコによる健康への影響は大きいと言われています。
特にがん、心疾患、肺疾患の3つの疾患を喫煙関連三大疾患と言われている。
●がん
肺、食道、膵臓、口腔、中咽頭、下咽頭、喉頭、膀胱のがんについては、喫煙との因果関係があると言われている。
●循環器疾患
脳卒中発症リスクが喫煙により高くなることが明らかになっており、ニコチンや一酸化炭素が冠状動脈の動脈硬化を促進、虚血性心疾患を引き起こすと言われている。
●呼吸器疾患
喫煙者は咳や痰が出ることが多く、気管支炎や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患になる可能性が高くなる。
肺の末端の肺胞は、二酸化炭素と酸素のガス交換が行われる。ここにタバコの煙が入ると、肺胞の壁を破壊。結果、肺気腫が生じる。破壊された肺胞が互いにくっついて大きな肺胞となり、ガス交換が十分に行われず、呼吸困難をきたす。
また気管支喘息、自然気胸、呼吸器感染症なども喫煙によりリスクが高まると言われている。
●胃・十二指腸潰瘍など
ニコチンが胃や腸の血管を収縮させ粘膜の抵抗を弱めてしまうため、胃潰瘍などを引き起こすと言われている。
参考資料
http://www.hokenkai.or.jp/3/3-5/3-55-03.html
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