赤痢
●赤痢って??
赤痢菌によるもので大腸感染症と言われている。
細菌性赤痢とアメーバ性赤痢の2つに分けられる。
人間の糞便および汚染された手指、食品、器物、水、ハエなどが主な感染源とされている。
猿も細菌性赤痢に感染するため、輸入猿が感染源となった事例もあり。
少ない菌でも発症するのが特徴があり、感染が広がりやすいのも特徴。
赤痢の名称は、出血性の激しい下痢に由来。
●症状
潜伏期間:1日~5日程度。
症状:
①発熱、腹痛、下痢が続く。
②吐き気、嘔吐を伴うこともある。
③40℃近い高熱、激しい腹痛、膿粘血便がみられることが多い
④軽い下痢・軟便や微熱のみで経過することが多い。
⑤血便や合併症などになることは少なく、1週間程度で回復する。
重症化した場合
一部の患者では溶血性尿毒症症候群、敗血症、中毒性巨大結腸症などの重篤な合併症を併発し死亡することもある。
一般的に成人よりも乳幼児・小児・高齢者で重症化しやすい。
疫痢(えきり)は細菌性赤痢の重症型である。
高熱・激しい下痢などの典型症状に加え、けいれん・血圧低下・顔面蒼白・意識障害を起こし、短時間で死亡することが多い。
特に3〜4歳に多い。昔は肺炎と並んで幼児死亡の二大原因であったが、現在はほとんどなくなり、かも抗生物質、輸液などで救命できるようになった。
●治療
対症療法による全身状態の改善、抗菌薬による除菌など、内科的治療が中心。
血便や脱水症状、重篤な合併症がみられる場合は入院治療となる。
※下痢止めは溶血性尿毒症症候群などの重篤な合併症を起こすリスクを高めるので、原則使用しない。
2006年の法改正と同時に三類感染症に変更され、強制隔離措置は廃止。
ワクチン
現在、赤痢に有効なワクチンは世界各地で開発中である。
開発中のため、細菌性赤痢の予防ワクチンはまだない。
汚染地域では、こまめに手を洗う、生もの、生水、氷などは食べないなど飲食物に対する十分な注意。
参考資料
https://www.forth.go.jp/keneki/kanku/disease/dis03_01shi.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/赤痢
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