帯状疱疹・水痘
デイサービスで働いていて意外に多く聞くのが帯状疱疹です。
スタッフでもたまに居たりします。
入浴時に薬を塗ってほしいなどご家族にお願いされることもあるので、看護師が薬を塗っていますが…。
感染の可能性もあるのでその利用者の入浴を最後にしたりなどをしたりなど対策を取っています。
インフルエンザやノロウイルスなどとはまた違った感染症ですよね。
少し気になったので調べてみました。
1.水痘・帯状疱疹とは??
①水痘・帯状疱疹ウイルスに感染!?
②水痘(水ぼうそう)発症
③完治!? しかし…安心できない
④ウイルスが神経節に潜伏
※加齢や疲労で免疫力が低下したときに…
⑤帯状疱疹が発症
<特徴>
①ヒトヘルぺスウイルス(3型)水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染の症状
を水痘という。
②このウイルスが全身の神経節に潜伏し増殖する 。
<症状>
・体幹部を中心に全身に発疹が出現し、発熱を伴う。
・紅斑(赤い発疹)水疱が出現し、強いかゆみを伴う。その後、水疱がやぶれるか化膿し、かさぶたが形成される。
・各部位でこの経過をたどるため、全身には様々な段階の発疹が混じり合う。
・全ての発疹や水疱がかさぶたになると感染力が失われる。
・発疹は7~10日続き、通常3週間ほどで消える。
2.水痘(初期感染)の特徴
好発年齢:2~8歳時に感染しやすい
流行時期: 冬~春の乾燥する時期に流行する
感染経路: 空気感染・飛沫感染・接触感染
※接触感染の場合、72時間以内であれば、水痘ワクチンの接種を行うことにより、発熱など症状の軽減が可能。
潜伏期間:10~20日(14~16日程度が多い)
3.帯状疱疹とは?
子供のころ感染したウイルスは神経節に潜伏しており、成人後に以下の原因で潜伏していたウイルスが再活性化し、帯状疱疹が発症する。
<帯状疱疹発症原因>
1.細胞免疫力の低下
①疲労やストレス
②エイズなどの免疫不全に関わる疾病
③臓器移植に伴う免疫抑制剤の使用により免疫力が低下 する
2.特定免疫力の低下
①加齢
②水痘ー帯状疱疹ウイルスに接しなくなったため、このウイルスに対する免疫の働きが弱くなる。
<帯状疱疹の症状>
症状:紅斑・水痘が出現し、強いかゆみや神経痛を伴う。(神経痛が残ることがある)
感染経路: 潜伏感染
治癒までの期間:1週間~3週間
好発部位:
※症状は身体の片側だけに出現することが多い 。
4.水痘・帯状疱疹の治療
抗ウイルス薬(アシクロビルが有効と言われています)で、点滴・内服により短期間での回復が期待できることが多い。
皮膚症状に対してもの抗ウイルス薬の軟膏塗布が効果的。
<アシクロビルの効果・効能>
ヘルペスウイルスに対して有効。
水痘、帯状疱疹だけでなく、単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制 などに使われる。
*抗ウイルス薬は病気を治すのではなく症状を緩和する作用がある。
*服薬とともに安静に体力を回復することも大切。
*適切な治療が行われれば、約1週間で水痘はかさぶたになり治癒する。
5.帯状疱疹を発症しやすい人
糖尿病:免疫力低下のため発症しやすい
※糖尿病性神経症がある場合は痛みを感じない)
ステロイド剤服用者:免疫力低下のため
人工透析:透析膜の影響で白血球が抑えられ、免疫力が低下する。
※成人のほとんどがウイルスを保有しており、帯状疱疹を発症する可能性がある
⇒免疫力の低下が発症の原因の1つ!!
6.感染の予防
予防には水痘ワクチンが有効。1歳から有料で予防接種が受けられる(任意接種)
日本では50歳以上を対象として小児用の水痘ワクチンを帯状疱疹予防の目的で接種する(2004年1月に承認された)。
帯状疱疹になる人は?
①ストレスや疲労により免疫力が下がっている状態
②慢性的に不規則な生活を送る事
③過度の疲労、心労を要する作業を続ける事
は控えた方が良い。
※規則正しい生活と、十分な栄養の摂取、精神的な安静が必要!!
まとめ
<水痘の対策>
①まずは水痘に罹患したかを確認!
②罹患した覚えのない人は、予防接種を受けたかどうかを確認!
③予防接種をしていない人はすぐに実施!
<帯状疱疹の対策>
帯状疱疹の発症原因である免疫低下を防ぐために、日頃から手洗い・うがいを心掛けることが最も重要!